Googleを避けプライバシーを保護しながらネットを使う方法

Googleは私たちが何を検索したか、どのウェブサイトに訪れたかなど、世界中で様々な利用者のデータを収集しています。

さらに、GmailやGoogle Driveなどのウェブサービスに保存されているデータもスキャンしており、プライバシー保護やセキュリティを重視する方にとって、Googleは危険な存在です。

脱Googleを目指す方のために、ネット利用においてGoogleの代替となるウェブサービスやアプリ等を紹介します。

スマホ:iPhone

どんなに良いウェブサービスやアプリを利用していても、スマホのセキュリティが弱いようでは意味がありません。

プライバシー保護を重視するなら、スマホはAndroidよりもiOS(iPhone)の方がオススメです。

iPhoneはパスコード(暗証番号)を設定するだけで暗号化が有効になり、iPhone内のデータが保護されます。高度な知識を持たない人でも簡単な設定で高度なセキュリティを享受できるのがiPhoneの魅力です。

Appleの高度なセキュリティは広く知られており、窃盗集団を牽制するほどです。

iPhoneは一時、ヨーロッパなどでひったくりの対象になることが多かったスマートフォンだ。万が一、盗まれた場合には、「iPhoneを探す」アプリでどこにあるのか現在地を突き止めたり、中の情報が盗み見られたりしないように、危険を察知したら内蔵データを消去できる。さらにはiPhoneを盗んでも転売できないように、iPhoneを無効化することも可能だ。今では窃盗集団にもこの情報が行き渡っているので、リスクを払ってiPhoneを盗むケースは大幅に減っている。

出典:Appleが業界最高水準セキュリティの全貌を明らかに:Apple Platform Security Guide – ITmedia PC USER

近年のiPhoneはハイスペック故に高価ですが、iPhone SEなら安価に購入できるのでオススメです。ちなみに筆者はiPhone SE2を使用しています。

公式サイト:iPhone – Apple(日本)

ブラウザ:Safari、Firefox、Brave

ブラウザ・Google Chromeに代わる選択肢は充実しています。

オススメは以下の3つです。

Safariは、iPhoneやiPad、MacなどApple製品にデフォルトで備わっているブラウザです。

デフォルトの検索エンジンを安全なDuckDuckGoに変更したり、広告ブロッカーを設定する事ができます。また、Apple自身も、「プライベートリレー」など、様々なセキュリティに力を入れています。

WindowsやAndroidなど様々なデバイスに対応したブラウザは良ければ、FirefoxやBraveがオススメです。

Braveは広告ブロッカーをデフォルトで搭載しており、YouTubeなどを特別な設定をする事なく広告無しで閲覧する事ができます。

筆者はWindowsではFirefox、iPhoneではSafariを主に利用しています(どちらも広告ブロッカーなどを設定しています)。

Braveのスマホアプリは無料ユーザーでもYouTubeの動画をバックグラウンド再生(他のアプリを開いていても継続して音声を再生)する事ができて便利です。

関連記事:BraveならスマホでYouTubeの音楽をバックグラウンド再生できて便利!

また、より強力なブラウザが良い方は、通信経路を匿名化できる「Tor Browser」がオススメです。

通信に時間がかかるのでメインのブラウザとして利用する事はあまりオススメしませんが、高度なプライバシー保護が必要な方にはオススメです。

関連記事:強力な匿名性を実現するブラウザ「Tor Browser」とは?

検索エンジン:DuckDuckGo

Google検索は利用者がどんなキーワードで検索したのか記録しています。

また、Googleにログインした状態でGoogle検索を使うと、各ユーザーに合わせた検索結果を表示してくれます。

それはとても便利ではありますが、自分が検索した内容が詳細に記録されている事や、検索結果が自分専用となり、結果に表示される内容が偏ってしまうリスク(フィルターバブル)もあります。

プライバシーを重視して作られた検索エンジン「DuckDuckGo」であればそのような心配は不要です。

公式サイト:DuckDuckGo — Privacy, simplified.

DuckDuckGoの検索結果に満足できない場合は、Brave Search等を使ってみる事をオススメします。

関連記事:プライバシー保護を重視した4つの検索エンジン

メール:FastMail、Proton Mail、Tutanota

Googleはプライベートなメールを取り扱う「Gmail」の内容を検閲しています。

グーグルは、電子メールサービス「Gmail」で送受信されるメールの内容をスキャンしていることを認める文章を、利用規約に追加した。

出典:Gmailで送受信される内容はすべて分析されます:グーグル、利用規約に追加 | WIRED.jp

Gmailを利用している場合、そのメールの内容はGoogleに全て見られていると考えた方が良いでしょう。

メールの内容を第三者に見られたくないのなら、以下の3つのメールサービスがオススメです。

FastMailは有料のメールサービスです。カレンダーと連絡帳の機能も用意されてる他、カスタムドメイン(自分が持っているドメインを割り当てて利用する)事もできます。無料プランは無いので(30日間無料のお試し期間はある)、あまり魅力的な選択肢ではないかもしれません。

Proton MailとTutanotaはどちらもデフォルトでエンドツーエンドの暗号化に対応しており、無料で利用する事が出来ます。

特にTutanotaはウェブサイトが日本語に対応しているので、どのようなサービスなのか簡単に知ることが出来るのがメリットです。

筆者はProton Mailを利用しています

公式サイト:Proton Mail — Get a private, secure, and encrypted email

メッセージ:Signal

プライバシー保護に優れたメッセンジャーは「Signal」がオススメです。

広告やトラッキングは無く、通信は全てエンドツーエンドで暗号化されます。もちろん無料です。

米国政府の大量監視計画(PRISM)を暴露した元NSA職員のエドワード・スノーデン氏も推奨しています。

また、Twitterの創業者であるジャック・ドーシー氏が出資している事でも知られています。

公式ウェブサイトは日本語にも対応しています。

公式サイト:Signal

筆者もSignalを使いたいのですが、周囲が使っていないので、仕方なくLINEと+メッセージを利用しています…

メッセンジャーもメールと同じように、違うアプリ間で利用できるようになると良いのですが…

クラウドストレージ:Sync

Sync.comのロゴ

GoogleのクラウドストレージであるGoogle Driveは預けられているデータをスキャンしており、場合によってはファイル削除やアカウント削除も起こります。

Google ドライブに「エロ画像(二次元)」を保存しておいたところ、いきなりGoogleから「消した」というメールが届いたといいます。投稿者によれば、画像は一般公開も共有もしていなかったといい、あくまでプライベートなファイル置き場として利用していた様子

出典:Google ドライブにエロ画像を入れたら削除された? 「怖い」「検閲か」と不安広がる → Google「人による確認はしていない」 – ねとらぼ

先ほど、「安全なスマホ」としてAppleのiPhoneを推奨しましたが、AppleもiCloudに預けられているデータに関しては検閲しています。

関連記事:iCloud Driveは検閲されている!エロ画像等を保存するのは止めましょう!

非公開のデータさえ(人が見ていないとはいえ)検閲されているのは怖いですね。

プライバシーを尊重してくれるクラウドストレージを求めている方にオススメのクラウドストレージは「Sync」です。

公式サイト:Sync | Secure Cloud Storage, File Sharing and Document Collaboration

(上記リンクからアカウントを作成すると、筆者とあなたに1GBずつ容量が追加されます)

SyncはE2EE(エンドツーエンド暗号化)を採用しており、預けているデータは運営さえも見ることが出来ません。

無料で5GBまで利用する事ができ、もちろん複数の端末間で同期する事も可能です(アプリはWindows、Mac、iOS、Androidの4種類が用意されています)。

もちろん筆者も利用しています。

関連記事:Syncとは?世界最強のセキュリティを誇るクラウドストレージ

まとめ

世界はGoogleのサービスに支配されていますが、全く逃れられない訳ではありません。

Googleの代替として使える優れたサービスは多くあります。

iPhoneやBraveなど、有名で使いやすいものも沢山あるので、プライバシー保護を意識してネットを利用したい方、Googleの支配から逃れたい方は、ぜひ紹介したサービスを利用してみてください。

参考