アイルランドで話されているのは何語なのか?アイルランドで英語は使えるのか?
アイルランドの言語について紹介します。
アイルランドの言語は「英語」
アイルランドでは第1公用語はアイルランド語、第2公用語は英語(アイルランド英語)と規定されています。
ですが、一部の地方を除き、ほとんどの地域では英語が日常的に使われています。
なぜなら、多くのアイルランド人にとってアイルランド語は学校で学習する言語であって、日常生活で使われる言葉ではないからです。
そのため、知識はあっても実際にアイルランド語が使われる機会は少なく、流暢に会話できる人もほとんどおらず、アイルランド語だけで十分な意思疎通を行うことは難しいとされています。
例外的に、アイルランド語のコミュニティ保護のため、強力な保護政策が取られているゲールタハト地方では、日常的にアイルランド語が話されているようです。
また、そうした政府によるアイルランド語復興政策の影響で徐々にアイルランド語が復権してきているというデータもあります。
現在、アイルランド語の話者数は35万5千人(うちアイルランドに26万人)で、ユネスコによる消滅危機言語の危険度は「危険」となっています。
アイルランドで英語が使われる理由
アイルランドにはアイルランド固有の言語であるアイルランド語がありました。
しかし、16世紀にアイルランドはイギリスの植民地となり、そこから約400年間、イギリスによって支配されました。
これにより、アイルランド語は英語にとって変わられ衰退しました。
しかし、19世紀以降アイルランド語の復興が図られてきており、近年は政府による積極的なアイルランド語復興政策が実行されています。
そのため、政府による文書や街中の標識などもアイルランド語と英語の2言語で表示され、2007年にはアイルランド語はEUの公用語に追加され、EUで登録されたアイルランドの公用語は英語ではなくアイルランド語になりました。
ですが、最初に述べたとおり、実際にアイルランドで使われている言葉はほとんどの地域で英語です。
まとめ
植民地となった過去ゆえに自国の言葉が廃れてしまったというのは複雑な感覚になりますね。
しかし、英語は実質世界共通語ですし、アイルランド人の世界進出や我々がアイルランドに旅行に行く際は英語が普段使われる言語で非常に助かるのではないでしょうか?
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