プライバシーを重視した検索エンジンである「DuckDuckGo(ダックダックゴー)」の魅力を紹介します。
公式サイト:DuckDuckGo – プライバシー。保護。安心。
DuckDuckGoとは?
DuckDuckGoは、匿名性を重視し、プライバシー保護にこだわっている検索エンジンです。
個人情報の収集や検索データの広告主への販売、検索履歴を使用した検索結果の変更等を行わないのが魅力です。
オレンジ色のブランドカラーと可愛いらしいアヒルのロゴが特徴です(アヒルの名前はDax Brownといいます)。
なお、DuckDuckGoは会社名でもあり、同名のブラウザや拡張機能も提供している為、それらと区別する為に検索エンジンのことを「DuckDuckGo Search」と呼ぶ場合もあります。
DuckDuckGoの魅力
DuckDuckGoには、GoogleやYahoo!の検索エンジンにはない魅力があります。
個人情報を保存しない
DuckDuckGoの最大の魅力は、ユーザーのプライバシーを尊重している事です。
検索履歴と個人を紐づけるような情報を一切保存していません。
DuckDuckGoで検索したり、当社のアプリや拡張機能を使用したりする場合、検索履歴や閲覧履歴は保存または共有されません。
具体的には、以下のような取り組みを行っています。
- 利用者のIPアドレスを保存しない
- 追跡情報を持つクッキーは、利用者のパソコンやスマホに保存されない
- 検索履歴をサーバーに記録・保存しない
- ユーザーの検索履歴を第三者の広告主に販売しない
DuckDuckGoはこうしたプライバシーを保護する取り組みを行っているので、持病や政治思想などプライバシーが極めて重要な事柄であっても安心して検索を行う事ができます。
また、1つ1つは保護するまでもない情報であっても、複数の情報を組み合わせる事で個人を特定したり、より多くの情報を得ることが可能です。
例えば、「8月10日に○×店でお弁当を購入した」という情報があっても、それだけではほとんど何も分かりません。しかし、そうした情報が積み重なり、「平日は毎日○×店でお弁当を購入している」という事が分かれば、その人物が○×店の近くにある学校や会社に通っている事が推測されます。
検索履歴も同様で、1つ1つは他愛のない検索履歴であっても、それらを集計すると、検索しているのがどのような人物なのか自然と分かってしまいます。
検索エンジンに限らず、企業はしばしば「匿名化されたデータ」を共有するようユーザーに要請します。
しかし、データはどれだけ匿名化しても、先の例のように大量に蓄積し、組み合わせれば個人の特定に繋がってしまいます。
DuckDuckGoは「真に匿名化されたデータとは、データがないこと」であると公式ブログに記しています。
そうした考えから、DuckDuckGoではIPアドレスやメールアドレスなど検索履歴に結び付けられる可能性がある個人情報を保存しません。
DuckDuckGoであれば、特別な設定をしなくてデフォルトで検索履歴を記録しないので、情報が集約される事を心配せず、安心して何でも検索を行う事が可能です。
公平な検索結果
Googleはユーザーの検索履歴をすべての検索結果に組み込んでいます。
つまり、同じ言葉を検索しても、人によって検索結果が異なる場合があります。
個人にカスタマイズされた検索結果は非常に便利です。しかし、一方で自分が見たいと思うウェブサイトしか出なくなってしまい、見たことのないウェブサイトや多様な意見を知る機会が失われてしまうリスクがあります(これを「フィルターバブル」と言います)。
DuckDuckGoはユーザーの検索履歴を収集しないため、検索結果を個人に最適化させることはありません。
また、DuckDuckGoは、Googleのように自社の製品やサービスを検索結果の上位に(大量に)表示させることはありません。そうした点でも公平です。
DuckDuckGoはBing改
ちなみに、DuckDuckGoの検索結果は、MicrosoftのBingを主なソースとし、それに独自のクローラー(DuckDuckBot)やWikipediaなどを組み合わせて検索結果を表示しています。
すなわち、DuckDuckGoの検索結果はいわば「Bing改」であり、完全にオリジナルではありません。
検索結果の作成も完全オリジナルな検索エンジンには、「Brave Search」があります。
関連記事:Brave Searchとは?プライバシーを重視した独自の検索エンジン
プライバシーを保護しながらYouTubeを閲覧できる
DuckDuckGoでは、動画検索の検索結果(動画の一覧)からYouTubeを視聴する事が出来ます。
この状態では、DuckDuckGoがIPアドレスなどの個人情報を匿名化しているため、動画を閲覧してもYouTubeやその他の第三者にはユーザーの情報が伝わりません。
DuckDuckGo上でYouTubeを閲覧すると、プライバシーが強化された状態でYouTubeを見ることができます。
ダークウェブの検索も可能
DuckDuckGoには、ダークウェブ版(Tor版)も存在します。
以下がそのURLです(Tor経由でしかアクセスできません)。
参考:duckduckgogg42xjoc72x3sjasowoarfbgcmvfimaftt6twagswzczad.onion
ダークウェブ版のDuckDuckGoは、一般的なウェブサイトだけでなく、ダークウェブ上のウェブサイトを検索する事も可能です。
その他:duck.comでも接続できる。
DuckDuckGoのURLは「duckduckgo.com」ですが、実は「duck.com」でも接続できます。
参考:DuckDuckGoはduck.comでもアクセスできる
まとめ
DuckDuckGoはユーザーのプライバシーを保護するために、Googleなど他社の検索エンジンが行なっているIPアドレスやクッキーの保存などといった取り組みを”していない”サービスです。
GoogleやYahooの検索エンジンを使うのは、プライバシーの観点から避けたい…という方は、ぜひDuckDuckGoを利用してみてはいかがでしょうか?
筆者はスマホアプリ版のDuckDuckGoをよく使っています(スマホアプリはiPhoneとAndroidの両方に用意されています)。