DuckDuckGo(ダックダックゴー)は、個人情報保護(プライバシーの尊重)に拘っていることが魅力の検索エンジンの1つです。
個人情報の収集や検索履歴を使用した検索結果の変更等を行わないのが特徴です。
公式サイト:DuckDuckGo — Privacy, simplified.
DuckDuckGoの魅力
DuckDuckGoの最大の魅力は、ユーザーのプライバシーを尊重し、個人情報などの収集を行わないことです。
DuckDuckGoは公式サイトで「あなたの個人情報は誰のものでもありません。DuckDuckGoは、オンライントラッキングにうんざりしているすべての人に、今すぐオンラインのプライバシーを取り戻せるようにするものです。」と宣言しています。
具体的には、以下のような取り組みをしています。
- ユーザーのコンピュータのIPアドレスを保存しない
- 追跡情報を持つクッキーは、ユーザーのコンピュータに保存されない
- 検索履歴はDuckDuckGoのサーバーに記録・保存されない
- DuckDuckGoは、ユーザーの検索履歴を第三者の広告主に販売しない
これらは、個人情報を検索エンジンに渡さず、プライバシーを守りながら調べ物をする上でとても重要な点です。
公平な検索結果
DuckDuckGoの魅力はプライバシーの保護だけではありません。
Googleはユーザーの検索履歴をすべての検索結果に組み込んでいます。
つまり、同じ言葉を検索しても、人によって検索結果が異なる場合があります。
個人にカスタマイズされた検索結果は便利でもありますが、一方で、自分が見たいと思うウェブサイトしか出なくなってしまい、見たことのないウェブサイトや多様な意見を見る機会が失われてしまうリスクがあります(これを「フィルターバブル」と言います。)。
翻って、DuckDuckGoは、ユーザーの検索履歴を収集しないため、検索結果を個人に最適化させることもありません。
同じ言葉を検索した人は、誰もが同じ検索結果を見ることになります。
また、DuckDuckGoは、Googleのように自社の製品やサービスを検索結果の上位に(大量に)表示させることはありません。そうした意味でも公平です。
DuckDuckGoはBing改
ちなみに、DuckDuckGoの検索結果は、MicrosoftのBingを主なソースとし、それに独自のクローラー(DuckDuckBot)やWikipediaなどを組み合わせて検索結果を表示しています。
すなわち、DuckDuckGoの検索結果はいわば「Bing改」であり、完全にオリジナルではありません。
検索結果の作成も完全オリジナルな検索エンジンには、「Brave Search」があります。
関連記事:Brave Searchとは?プライバシーを重視した独自の検索エンジン
プライバシーを保護しながらYouTubeを閲覧できる
YouTubeの動画を見る際、DuckDuckGoの動画検索の検索結果画面上から閲覧すると、プライバシーが強化された状態でYouTubeを見ることができます。
これは、DuckDuckGoの検索結果に表示されるYouTubeの動画は「youtube-nocookie.com」というドメインを介して表示されており、YouTubeのサイト上で見るよりもより安全な仕様になっているためです。
youtube-nocookie.comは、YouTube埋め込みプレーヤーをプライバシー強化モードに切り替えるためのURLとされている。
YouTube動画を埋め込む際のURLを https://www.youtube.com/embed/動画ID から https://www.youtube-nocookie.com/embed/動画ID のようにすると、YouTube埋め込みプレーヤーのプライバシー強化モードが有効になる
このCookieを利用しないYouTubeの機能については、Googleが提供するYouTubeの公式ヘルプにも記載があります。
YouTube 埋め込みプレーヤーのプライバシー強化モードは、埋め込んだ YouTube コンテンツの視聴情報が、視聴者の YouTube でのブラウジング体験に影響を与えないようにするための機能です。つまり、プライバシー強化モードの埋め込みプレーヤーで表示された動画を視聴しても、プライバシー強化モードの埋め込みプレーヤー内や視聴者の今後の YouTube 視聴体験において、その視聴情報が YouTube のブラウジング体験のカスタマイズに使用されることはありません。
YouTubeの公式ヘルプに説明がある事からも分かる通り、これはDuckDuckGoが勝手にやっている事ではなく、YouTubeが公式に提供している機能を活用しているので安心です。
その他:duck.comでも接続できる。
DuckDuckGoのURLは「duckduckgo.com」ですが、実は「duck.com」でも接続できます。
参考:DuckDuckGoはduck.comでもアクセスできる
まとめ
DuckDuckGoはユーザーのプライバシーを保護するために、Googleなど他社の検索エンジンが行なっているIPアドレスやクッキーの保存などといった取り組みを”していない”サービスです。
GoogleやYahooの検索エンジンを使うのは、プライバシーの観点から避けたい…という方は、ぜひDuckDuckGoを利用してみてはいかがでしょうか?
筆者はスマホアプリ版のDuckDuckGoをよく使っています(スマホアプリはiPhoneとAndroidの両方に用意されています)。