Macで外付けGPUは使えるの?Intel搭載モデルなら使えます

Macで外付けGPU(eGPU)を使う事は出来るのか?

結論から言うと、条件を満たしたIntel搭載モデルなら使えます。Apple Silicon搭載モデルでは使えません

Intel プロセッサと Thunderbolt 3 ポート を搭載した Mac で macOS High Sierra 10.13.4 以降を実行していれば、eGPU を使えます。

出典:Mac で外付けのグラフィックプロセッサを使う – Apple サポート

これらの条件から、eGPUが使えるのは2016年~2020年前半に販売されていたMacが主に対象という事になります。

近年発売されたMacは全てApple Silicon(例えばApple M4やM4 Maxなど)を搭載しているので、eGPUを使う事は不可能です

Apple MシリーズではeGPUが使えない

Apple Silicon(Apple独自のチップ)を採用している近年のMacではeGPUを使う事はできません。

AppleがMacに独自のチップを採用するようになったのは2020年頃からなので、それ以降に発売されたMacではeGPUは使えないと考えて良いでしょう。

一応、消費者が独自にカスタマイズしてApple Silicon搭載のMacでeGPUを使っているケースはいくつか確認されてますが、それらはあくまで消費者が独自に行っているものです。

AppleはeGPU用のアプリやドライバを提供していません。公式には非対応です。

かつてはeGPUを開発していた時期も

Apple Siliconを採用するようになってeGPUの対応を止めてしまったAppleですが、かつてのMac(チップにIntelを採用していたころ)は外付けGPU(eGPU)をサポートしていました。

Apple Storeでも「Blackmagic eGPU」というAppleがBlackmagic Design共同開発したeGPUが販売されていました

筒形のシンプルなデザインが特徴的な「Blackmagic eGPU Pro」
画像:Blackmagic eGPU Pro – Apple

なお、こちらのBlackmagic eGPUは発売から2年後の2020年に販売を終了しています

短命に終わったMacのeGPU対応

Appleが2018年3月29日にリリースした「macOS High Sierra」のバージョン10.13.4からMacはeGPUに正式対応しました

その後、2020年11月10日に発表されたApple Silicon(Apple Mシリーズ)を搭載したMacからeGPUは非対応となりました。

AppleがeGPUに対応したMacを作っていたのはわずか2年です。その為eGPUに対応しているMacの数は少ないです。

今後もMacのeGPU対応はない?

今でも「Apple Siliconを搭載したMacがeGPUに対応して欲しい」と思っているユーザーは少なからずいると思います。

しかし、Appleにその予定はないようです。同社の幹部であるダン・リッキオ氏(2024年に退社)は2023年に以下のように述べています。

ハードウェアエンジニアリング担当上級副社長のDan Riccio氏は「(他社の)GPUを導入してAppleシリコンに最適化することは、Appleが追求したい方向ではない」とし、今後もGPUカードやeGPUなどの拡張性をサポートする考えがないと示した。

出典:「他社製GPUの導入はAppleの追求したい方向ではない」。独自設計を貫く「Apple GPU」の系譜と未来 | Mac Fan Portal

AppleはCPU、GPU、メモリなどを全て1つのチップに統合したSoC(システムオンチップ)であるApple Siliconを使う事で、Macの性能を向上させることを追求しており、サードパーティ製のeGPUは想定せず、サポートする予定もないという事です。

2023年にはMacでeGPUを使うための特許を出願しているようですが、現在(2025年)までMacでeGPUが使えるようになるという噂は一切聞こえてきません。

MacでeGPUの利用は期待しない方が良いでしょう。

まとめ

AppleのMacはeGPU(外付けGPU)を利用する事ができるのか?

一部のIntelを搭載したMacなら可能です。Apple Silicon(Mシリーズ)を搭載している近年のMacでは不可能です。

近年のMacをeGPUに対応させるサードパーティ製のアプリやドライバもありません。今後、eGPUに対応する予定や噂もありません。MacはeGPUに非対応です

新しいMacでeGPUを使うのは諦めましょう。