(更新:2023年7月24日)イーロン・マスク氏がTwitterをX.comに変更すると発表しました。現在、X.comにアクセスすると、Twitter.comにリダイレクトされます。
Twitterを買収した事で有名なイーロン・マスク氏は、非常に貴重な1文字ドメイン「X.com」を所有しています。
なぜマスク氏はこのような貴重なドメインを持っているのか?
1文字ドメイン「X.com」について解説します。
X.comの歴史
X.comの登場からTwitterへリダイレクトされるまでの歴史を簡単に解説します。
1993年4月2日
X.comは1993年4月2日に、ピッツバーグ・パワーコンピュータという会社を創業したマーセル・デパオリス氏とデイヴ・ワインスティーン氏の2人のエンジニアによって登録されました。
X.comは”工事中”
インターネット上のウェブサイトを保存している「Wayback Machine」に残っている記録によると、X.comは1996年ごろは「工事中」でした。
当時のウェブサイトによると、X.comにはマーセル・デパオリス氏とデイヴ・ワインスティーン氏の他に、ロブ・ウォーカー氏とスザンヌ・デパオリス氏の2名が関わっているようです。
その後、1998年8月にはロブ・ウォーカー氏個人のウェブサイト(?)になっています。
マスク氏がX.comを手に入れる
イーロン・マスク氏は1999年に「X.com」を購入する為、彼らに接触します。
マスク氏は現金とX.comのシリーズA資金調達ラウンドの150万株と引き換えにX.comを手に入れます。
PayPalの前身となるオンライン銀行・X.comを起業
ドメイン・X.comを入手したマスク氏は、ドメイン名そのままの名前で金融サービス(オンライン銀行)を創業します。
X.comはドメイン名であると同時に、会社名・サービス名でもあった訳です。
こちらが、当時(2000年3月1日)のX.comです。
(スクリーンショット:X.com)
当時のウェブサイトには、なぜサービス名に「X」と名付けたのかも記されています。
X.comのことを耳にした人は、なぜ金融サービスのサイトにこんな変わった名前を選んだのかと不思議がることが多いです。
私たちは微笑みながら、”なぜでしょう?”と尋ねます。
Xはシンプルでわかりやすく、見せかけや誤魔化しがありません。
まさに私たちの金融サービスに対するアプローチのようなものなのです。
出典:X.com
この会社は、後にピーター・ティール氏らが起業したコンフィニティ社と合併し、決済サービスは「PayPal」となります。
こうした経緯の為、X.comというドメインは長らくPayPalが保有していました。
ちなみに、イーロン・マスク氏の当時のメールアドレスは「e@x.com」でした。
2017年に再びマスク氏がX.comを取得
イーロン・マスク氏は2017年に、PayPalからX.comを買い戻しました。
以下はその事を報告するツイートです。
X.comの買い戻しを許可してくれたPayPalに感謝します!今のところ利用する計画はありませんが、X.comは私にとって非常に感情的な価値があります。
Thanks PayPal for allowing me to buy back https://t.co/bOUOejO16Y! No plans right now, but it has great sentimental value to me.
— Elon Musk (@elonmusk) July 11, 2017
ドメイン・X.comを買い戻したイーロン・マスク氏ですが、しばらくはX.comを使用しませんでした。
X.comにアクセスしても、左上に小さく「x」と表示されるだけです(ちなみにエラーページは「y」と表示されます)。
一時期(2017年末)はX.comをマスク氏が2016年12月に起業した「The Boring Company」の帽子を販売するページ(現在は終了)にリダイレクトしていました。
ですが、しばらくして元に戻り、コンテンツは「x」と書かれたトップページと「y」と書かれたエラーページのみになっています。
2023年、X.comはTwitterに
2023年7月23日、イーロン・マスク氏は「間もなく私たちはTwitterブランドと全ての鳥に徐々に別れを告げるでしょう」とツイートしました。
さらに、7月24日には、X.comがTwitter.comにリダイレクトされるようになり、Twitterの鳥のロゴがXロゴに置き換わることになるとツイートしました。
その後、ロゴやアイコンなどもXに変更されました。
将来的には、TwitterはX.com上で運用される事になるとの事。
かねてよりマスク氏は、Twitterを「何でもアプリ”X”にする」と述べており、この動きはその一環と思われます。
余談:1文字の.comは世界に3つだけ
英語アルファベットは26種類(A~Z)ありますが、1文字の.comドメインはわずか3つしかありません。
1つはイーロン・マスク氏が所有している「X.com」で、残りは日本のGMOが使用している「Z.com」とQuantum Fiberが所有している「Q.com(Quantum Fiberへリダイレクトされます)」の2つです。
1文字の.comドメインの中で、そのままウェブサイトとして利用されているのは、GMOのZ.comのみです(q.comとx.comは別のウェブサイトにリダイレクトされています)。
また、o.comも登場する予定ですが、まだ使用されていません。
ドメイン(リンク) | 使い道 | 所有者 |
o.com | 登場予定 | – |
q.com | Quantum Fiberへのリダイレクト | Lumen Technologies |
x.com | Twitter.comへのリダイレクト | イーロン・マスク |
z.com | GMOインターネットグループの海外戦略統一ブランド | GMO |