テクノロジー業界の伝説的な投資家であり、起業家でもあるピーター・ティール氏は、自身の子供たちに週に一時間半しかスクリーンタイム(スマホやタブレットを利用する時間)を与えていないとCNBCが伝えました。
ピーター・ティール氏はPayPayやOpenAIの共同創業者であり、SpotifyやFacebookへの投資でも知られるテクノロジー業界の重要人物です。
一方、プライベートでは夫との間に2人の子供がいます(ゲイカップルである彼らがいかにして子を授かったのかは不明です)。
そんなティール氏ですが、2024年6月にコロラド州で開催されたAspen Ideas Festivalにおいて、多くのSNS企業の幹部は子供のスクリーンタイムを制限しており、自身も子供たちには週に1時間半しかスクリーンタイムを許可していないと語りました。
ちなみに、ティール氏の子供は3歳と5歳です。
スクリーンタイムの制限はテクノロジー業界では一般的?
テクノロジー業界の人間が、子供たちのスクリーンタイムを厳しく制限するのは珍しい事ではありません。
Snapchatの創業者であるエヴァン・シュピーゲル氏も、子供のスクリーンタイムを週1時間半に制限していました。
また、YouTubeのCEOを長年務めていたスーザン・ウォジスキ氏やGoogleとAlphabetのCEOであるサンダー・ピチャイ氏も子供のスクリーンタイムを厳しく管理しています。
さらに、Appleの伝説的な創業者であるスティーブ・ジョブズ氏も、子供のスクリーンタイムを制限していた一人です。
アップルを経営していたころの故スティーブ・ジョブズは、ジャーナリストを呼び、最新の記事を褒めたり、彼らの記事について間違いを指摘したりすることで知られていた。
私にも何度かお呼びの声がかかった。しかし2010年の末にジョブズ氏が言ったことほど、私を驚かせたことはない。
iPadの欠点についての記事に対して、こっぴどいお叱りがあったので、私は話題を変えようと質問した。――「お宅のお子さんたちは、iPadをさぞ気に入っているのでしょうね」。
ちょうど、アップルの最初のタブレットが店頭に出回りはじめたころだ。すると彼は「うちの子どもたちは、まだ使ったことがないんだよ。家では、子どもたちがテクノロジーを使う時間を制限しているからね」と言ったのだ。
出典:PRESIDENT
ピーター・ティール氏といえば”逆張り”で有名ですが、少なくとも子供のスクリーンタイムを制限する点においては、”その他大勢”と同じなのです。
スクリーンタイムの制限は不要?
テクノロジー業界の人々が、子供のスクリーンタイムを厳しく制限しているのは皮肉な話です。
しかし、彼らの”子育て”は正しいのでしょうか?
実は、スクリーンタイムの制限については、様々な意見があります。
米国小児科学会は、スクリーンタイムの制限を推奨する十分な根拠がないとして、2016年以降は推奨を中止しています。
同学会は、スクリーンタイムの制限ではなく、スマホやタブレットを利用する上で、特定の種類のコンテンツを避けることと、親が子供と一緒にコンテンツを視聴することに焦点を当てたルールを推奨しています。
一方、WHO(世界保健機関)は、5歳未満の子どものスクリーンタイムは1日1時間以内に抑え、短ければ短いほど良いと保護者に勧告しています。
まとめ
子供がスマホやタブレットを利用する事については、まだ明確な指針が定まっておらず、様々な意見があるようですね。
しかし、確実に言えることは、子供のスマホやタブレットの利用を野放しにする事は、誰も推奨していないという事です。