クレジットカードを使っていると、利用していないはずの少額の決済が行われていることがあります。
「カードの利用明細を見たら、使った覚えのない1円の利用履歴があった」という方は少なくないのではないでしょうか?
クレジットカードを使っていないにも関わらず、明細に記憶にない利用履歴があると不正利用かと思い不安になる方もいると思いますが安心してください。
こうした少額の決済の正体は「1円オーソリ」です。
オーソリは「オーソリゼーション(authorization)」の略で、本来の意味は「許可」「公認」「承認」等です。
注:不正利用の可能性ももちろんあります。利用明細をしっかりと確認し、怪しい場合はクレジットカード会社に問い合わせましょう。
1円オーソリとは
1円オーソリとは「オーソリ」の一種です。
オーソリとは、カード加盟店(お店側)がクレジットカードに1円だけ請求して、クレジットカードがちゃんと使えるかどうか、カードの有効性を確認することです。
「1円オーソリ」は1円などの少額金額で引き落としを行うことで、登録されているクレジットカード(デビットカード・プリペイドカードを含む)の有効性をチェックするために行われます。
本仕様は登録しているカードの有効性チェックのために行われるため、実際に顧客に対して請求が発生するものではありません。
1円オーソリが行われるタイミングは様々です。買い物をした時だけでなく、通販サイトやウェブサービス等にクレジットカードを登録した際に行われることもあります。
そのため、買い物を一切していないのに1円オーソリが行われることがあります。
例えば、AppleのApp StoreやiTunes Storeの場合は、クレジットカードの登録時にオーソリが行われます。
App StoreやiTunes Storeでバンドルカードを使って買い物をする場合には、Apple IDにあらかじめカード情報を登録する必要があります。 この登録時に、バンドルカードの残高から1円が引かれ、すぐにキャンセルされて戻ってくるという現象が発生します。
出典:Apple IDやAmazonにバンドルカードを登録すると1円だけ引かれるのはなぜ? | Hello Vandle[ハローバンドル]
なお、1円オーソリはカード会社がお店(加盟店)に義務付けている場合もあるので、加盟店も消費者も1円オーソリを回避する事はできません。
1円オーソリの額は様々
1円オーソリは名前に1円とありますが、請求される金額は様々です。
1円~数千円でカードが使えるかどうかを確認する場合もあれば、購入する商品代金分を抑えることもあります。
例えば、Google Play Storeでは200円の決済を行って有効性を確認する場合があります。
この場合、もちろん200円は戻ってきますが、オーソリの金額とGoogle Play Storeで扱われている商品の金額が近いため、普通の支払いと見分けがつきにくく、明細がややこしく感じる可能性があります。
金額や名義によってはオーソリなのか?商品代金なのか?それとも不正利用なのかわからないので、明細をしっかりチェックしましょう。
分からなければ、念のためにクレジットカード会社に電話等で問い合わせて確認しましょう。
1円オーソリは返金されるのか?
1円オーソリで請求されたお金は実際に支払う必要はありません。1円オーソリによる請求は基本的に5分ほどでキャンセルされます。
「1円オーソリ」は通常5分程度でキャンセルされ、1円が戻ってきます。
また、キャンセルが遅れて実際に1円オーソリ分のお金を払うことになってしまった場合も、遅くとも60日程度で返金されるので安心してください。
デビットカード、プリペイドカードの場合
デビットカード等の場合は即時引き落としなので、一度引き落とされた後、後から返金されます。
また、プリペイドカードの場合は、まず一度残高からオーソリ分が即引き落とされます。
そして、オーソリ分がキャンセルされればお金が戻ります。
1円オーソリはクレジットカードを想定して作られた仕組みであるため、リアルタイムで残高から支払い額が引かれてしまうデビットカードやプリペイドカードでは、即引かれて返金されるという形になります。
まとめ
1円オーソリは非常によく行われているシステムです。
しかし、商品代金と関係のない1円オーソリ(会員登録しただけで1円オーソリが行われることもある)の場合、不正利用と勘違いしてしまう可能性もあるので注意しましょう。
不正利用なのか1円オーソリなのかわからない場合は、クレジットカード会社に問い合わせれば教えてもらえるので、聞いてみましょう。