広告ブロックを搭載したブラウザ「Brave」とは?

Braveのロゴ。オレンジ色のライオンが特徴的。

デフォルトで広告ブロック機能を搭載しているセキュアなブラウザ「Brave(ブレイブ)」について解説します。

公式サイト:Brave

Braveとは?

Braveは2016年に登場したウェブブラウザです。

ユーザーのプライバシー保護を掲げており、デフォルトで広告やトラッキング、フィッシング詐欺やマルウェアをブロックしてくれるのが特徴です。

また、Torへの接続や独自の暗号通貨トークン「Basic Attention Token(BAT)」のサポートなど、珍しい機能を搭載しています。

複数のOSに対応

Braveは以下のOSに対応しています。

多機能なスーパーアプリ

Braveのアプリは単なるウェブブラウザのアプリではありません。

VPN(有料)、無料のビデオ通話、暗号資産ウォレット、カスタマイズ可能なニュースフィードなど、様々な機能を備えたスーパーアプリです。

Braveは、他社に依存しない独立した検索、無料ビデオ通話、オフラインプレイリスト、さらにはカスタマイズ可能なニュースフィードを提供します。すべて完全にプライベートです。すべての権利あなたのブラウザ・スーパー・アプリに。

出典:Brave

もちろん、ブラウザ以外のサービスも、プライバシーの保護にこだわって作られています。

独自の検索エンジンも

また、Barveはブラウザだけでなく、独自の検索エンジンである「Brave Search」も運営しています。

Brave Searchはブラウザを問わず、こちらから利用可能です。

関連記事:Brave Searchとは?プライバシーを重視した独自の検索エンジン

Braveのメリット

Braveには様々なメリットがあります。

日本語に対応!

メジャーなサービスでないと日本語に対応していないという事はよくあります。

しかし、BraveはGoogle ChromeやSafariなどと同様、日本語に対応しています。

ウェブサイトもブラウザのアプリも日本語に対応しており、説明等も日本語なので安心です。

広告ブロッカーをデフォルトで搭載

Braveには広告ブロッカーが標準で搭載されています。

そのため、難しい設定をすることなく、自動的に閲覧しているウェブサイトの広告をブロックして非表示にしてくれます(全ての広告をブロックできる訳ではありません)。

クッキー等も一緒にブロックしてくれるため、ウェブサイトや広告がユーザーを追跡する事も不可能です(一度見た商品の広告がどのウェブサイトを見ても延々と表示されるのは、ウェブサイトや広告があなたを追跡しているためです。Braveならばそうした追跡を不可能にします)。

プライバシー保護

Google ChromeやMicrosoft Edgeといったブラウザは、閲覧履歴や位置情報など様々なユーザー情報を収集しています。

プライベートモード(シークレットモード)を利用している場合も同様です。ブラウザのプライベートモードは、検索履歴や閲覧履歴がブラウザの履歴に残らないだけで、アクセスしたウェブサイトによる情報収集(検索エンジンでの検索内容など)を防ぐといった保護機能は備えていません

しかし、Braveはユーザーのプライバシー保護を重視しており、個人情報を収集しません。

例えば、iPhoneアプリの場合、Google Chromeは位置情報や検索履歴など20種類のユーザー情報を収集しています。

これに対し、Braveが収集しているのはID(識別子)と使用状況データのみです。また、それらのデータは匿名化されており、利用者の特定ができないように工夫されています。

VPNサービスを提供するSurfsharkの調査によれば、BraveのiPhoneアプリは他のブラウザアプリと比べても収集する情報が圧倒的に少ないです。

音声のバックグラウンド再生

Braveにはバックグラウンド再生機能が搭載されており、この機能をオンにすると、iPhoneやAndroidでBrave以外のアプリを利用している際もBraveから音楽を流し続けることができます。

例えば、BraveでYouTubeを開き、音楽を聴いている場合は、別のアプリに移動しても、YouTubeの音楽を再生し続ける事ができます。

参考:BraveならスマホでYouTubeの音楽をバックグラウンド再生できて便利!

Braveのデメリット(問題点)

高度なセキュリティとプライバシー保護を提供するBraveですが、過去には「検索結果のリンクがアフィリエイトリンクになっている」という騒動がありました

Braveにおいて、ユーザーの関知しないところで、検索時に招待リンク(アフィリエイトコード)へ自動変換される仕組みが埋め込まれていたことが問題視され、議論を巻き起こした。

事の発端は、あるユーザーが、Brave上で「Binance」と検索すると、自動的に仮想通貨取引所バイナンスのアフィリエイト・プログラムにリダイレクトされると気付いたことである。

その後、別の者がGitHubに公開されているBraveのブラウザコードを検証したところ、BraveがユーザーをLedger、Trezor、コインベースなどのウェブサイトにも同様にリダイレクトする仕組みになっていることが判明した。

出典:次世代ブラウザ「Brave」アフィリエイト広告騒動でCEOが謝罪

Braveを提供するBrave SoftwareのCEOを務めるブレンダン・アイク氏によると、このコードはBraveと提携先企業を識別するもので、ユーザーを特定したり、ユーザーのデータを提携先企業に明かすようなことはしていないとの事。

しかし、セキュリティやプライバシー保護を謳うブラウザでこのような事を行っていたのは残念ですね。

ちなみにこの一件が起こったのは2020年です。

まとめ

Braveはプライバシー保護を重視しているので、Google ChromeやMicrosoft Edgeではセキュリティやプライバシー保護の面で心配という方に非常にオススメです。

広告ブロッカーやスマホ版のバックグラウンド再生など、便利な機能がデフォルトで搭載されているのも非常に嬉しいポイントです。

筆者も広告ブロックとバックグラウンド再生のために、スマホでYouTubeを見る際に愛用しています。

公式サイト:Brave