X/Twitterでリンクを含む投稿はインプレが減る?原因と対策を解説

X(旧Twitter)では、URLリンクを含む投稿はアルゴリズムによって表示優先度が下げられる可能性があると指摘されています。

複数の調査でもリンク付き投稿のパフォーマンスが低下する傾向が示されています。

きっかけはポール・グレアムのポスト

このアルゴリズムが明確になったのは、著名なベンチャー投資家でY Combinatorの共同創設者でもあるポール・グレアム氏のポストです。

グレアム氏は2024年11月に次のように投稿しました。

リンク付きツイートの優先度を下げるのは、Twitterの最大の欠点です。(中略)Twitterに惹かれるのは何が起こっているかを知るためで、リンクなしではそれができません。

出典:Paul Graham / X(原文は英語)

これに対し、マスク氏は次のように返信しました。

メイン投稿に説明を書いて、リンクはリプライに貼ってください。これで怠惰なリンク投稿を防げます。

出典:Elon Musk / X(原文は英語)

つまり、エンゲージメントを増やし、インプレッションを稼ぐためには、リンクは本文(1つ目のポスト)ではなく、それにつなげたリプライ(返信)に入れることが推奨されているという訳です。

この仕様は第三者の調査でも同様の傾向が確認されています。

ハーバード大学ニーマン財団のジャーナリズム研究機関であるニーマン・ラボは、18のメディアを対象に行った調査を元に以下のように述べています。

リンクがニュースメディアにとってマイナスに作用していることが明らかになった。

SNS管理ツールを提供するBufferはさらに大規模な調査を行い、リンクがエンゲージメントにマイナスの影響を与える事を確認しています。

データサイエンティストのジュリアン・ウィンターハイマーの協力を得て、71,000のXアカウントからの1,880万件の投稿を分析したところ、リンクは確かにパフォーマンスを低下させるという結果が明らかになりました。

また、ドワンゴの取締役でニコニコの代表を務めているくりたしげたか氏は、「URLをなぜリプライに入れるのか?」という旨の質問に対し、自身のXアカウントで以下のように述べています

ポストにURLが入っているとインプレッションが上がらない(バズらない)ようなアルゴリズムにXがなっているからです。ポストにURLを入れるよりもリプにURLが入っている方が結果的に元動画に流入することを検証済みです(ニコニコ公式のポストもそうなっています)

ニコニコ公式アカウントでも実際に検証した上での発言であり、「リプにリンクを入れる」運用がすでに現場レベルで定着しつつあることが伺えます。

一方で、イーロン・マスク氏は先ほどのポストから約1年後の2025年10月に「(リンクがあっても)興味深い説明や画像付きだとポストは拡散される」とXで述べています

Xのアルゴリズムはアップデートによって変化していますから、当初とはリンクの扱いが変わっているのかもしれません。

なぜXはリンク付き投稿の表示を下げるのか?

理由は明確には公表されていませんが、ユーザーをX(プラットフォーム内)に留めておきたいという意図があると考えられています。

リンクをクリックすると外部サイトへ移動してしまうため、滞在時間や広告収益の観点から、リンクなしの投稿を優遇するアルゴリズムになっていると見られています。

同様の戦略はFacebookやInstagramでも採用されており、SNSプラットフォーム全体に共通する傾向です。

推奨される「リプライにリンクを貼る」方法とは?

マスク氏が提案する投稿方法は、以下のような2ステップです。

  1. メインのポスト:ニュースや意見など、伝えたい内容を本文として投稿する
  2. リプライ(返信):自分のポストに自分でリプライする形で、参考リンクを貼る

たしかにリーチを最大化したい場合には有効な方法かもしれませんが、わざわざ2回に分けて投稿する手間がかかるのも事実です。

出典・情報源の提示が難しくなる懸念も

ニュースや情報をシェアする際、出典リンクを示すことは情報の信頼性を担保する上でとても重要です。

しかし今回の仕様では、リンクを貼るとリーチが下がってしまうため、出典を示すインセンティブ(動機)が損なわれてしまうという問題があります。

誤情報やデマが拡散しやすい環境をプラットフォーム自身が作ってしまっているとも言え、情報リテラシーの観点からも懸念が残ります。

まとめ

ポイント 内容
問題 リンク付き投稿はエンゲージメントに影響を与える可能性がある
マスク氏の推奨 本文にリンクは入れず、リプライに貼る
背景 ユーザーをプラットフォーム内に留めたい意図
懸念点 出典を示すインセンティブが下がり、誤情報が広がりやすくなる

Xを情報収集に活用している方は、この仕様を頭に入れた上で、リプライにリンクが貼られていないか確認する習慣をつけることで、見逃している一次情報にアクセスできる可能性があります。

参考