Protonによるプライバシー重視のAIチャット「Lumo」とは?

紫色が特徴的なLumoのシンボルである猫とロゴ

暗号化メールサービス「Proton Mail」でお馴染みのProtonは、プライバシー第一のAIアシスタント「Lumo」を提供しています。

OpenAIのChatGPTやGoogleのGeminiなど、他社のAIとは何が違うのか?

Protonが提供する「Lumo」について解説します。

公式サイト:Lumo by Proton

Lumoとは?

Lumoは暗号化メールサービス「Proton Mail」でお馴染みのProtonが、2025年8月に提供を開始したチャット形式のAIアシスタントです。OpenAIのChatGPTやGoogleのGeminiのようなサービスです。

このAIは文書の要約、コード生成、メール作成などが可能で、データはユーザーのデバイスにローカル保存されます。

言語モデル

LumoはオープンソースのLLM(大規模言語モデル)を使って運用されています。

Lumoは複数のオープンソース大規模言語モデルを組み合わせて動作します。具体的には、MistralのNemo、OpenHands 32B、Allen Institute for AIのOLMO 2 32Bなどを用途に応じて使い分ける仕組みを構築しています。

出典:Proton Lumo:ユーザーデータを訓練に使わないプライバシー優先AIチャットボットが登場

GPTやGeminiを使わず、オープンソースのLLMを使用する事で、ビッグテックと距離を置き、プライバシー重視のAiチャットボットを提供する事を実現しています。

プライバシーファースト

LumoがChatGPTやGeminiなど他社のAIと大きく違う点は、プライバシー重視の設計です。

Proton MailやProton Driveなど、Protonが提供する他のサービスと同様に、Lumoはプライバシーを何より重視して設計されています。

Protonが利用者のユーザーデータを広告主や政府と共有したり、大規模言語モデルの学習に使用することはありません。

拠点はヨーロッパ

LumoはProtonの他サービスと同様に、GDPRを始めとする厳格なプライバシー規制があるヨーロッパで運用されています。

米国や中国の法執行機関による情報開示請求から保護される可能性が高いのもヨーロッパを拠点とする魅力の1つです。

法的な拠点のおかげで、Lumoは大手テック企業の監視から自由で、米国の管轄外にある堅牢なプライバシー保護の恩恵を受けています。

出典:プライバシー第一のAIアシスタント、Lumoについて | Lumo by Proton

ゼロアクセス暗号化

Lumoは同社の他サービスと同じく、ゼロアクセス暗号化で保護されています。

ゼロアクセス暗号化とは、常にデータを暗号化しておくことで、データ所有者であるユーザーだけが技術的にデータを読み取ることができる仕組みです。

これにより、例えハッカーがProtonのサーバーに侵入してファイルを盗んだとしても、データを閲覧する事はできません(具体的にどのような暗号化を行っているのかは、Protonのブログで確認できます)。

もちろん、ProtonがAIチャットに入力した内容を広告主や政府と共有したり、AIの学習に使用する事もありません(例えそれをしようとしても、ゼロアクセス暗号化により不可能です)。

ProtonのCEO兼創業者であるアンディ・イェン氏は、「大手テック企業はAIを活用して、機密性の高いユーザーデータの収集を加速させ、世界の監視資本主義への移行を加速させています」と懸念を述べつつ、「Lumoのビジョンは、利益よりも人を優先するAIです。」とLumoをアピールしています

Lumoを使用するには?

LumoはChatGPTやGeminiと同様、ウェブサイトから簡単に利用する事ができます。

公式サイト:Lumo

UI(チャット画面)もChatGPTやClaudeと似たデザインなので、他社のAIチャットを使った事がある方は特に迷うこと無く利用する事ができるでしょう。

LumoのUI。左側にメニュー、右側にチャットがあるデザイン。

また、iOSとAndroid向けにスマホアプリも用意されています(似た名前のアプリが多くあるので注意しましょう)。

メニューやデザインは全て英語ですが、チャットは日本語での会話に対応しています。

タスクに沿った個別のワークスペースを作成できる機能「Projects」を使ったり、姉妹サービスのProton Driveに保存したファイルを読み込ませて資料の分析などを実行する事も可能です。

アカウントを持ってなくても使える!

Lumoは会員登録(ログイン)していないユーザーでも利用できます。ただし、ゲスト(非ログイン状態)では利用制限があります。

  • 週に最大25件の質問しかできない
  • チャット履歴にアクセスできない

Lumoを十分に使いたい方はアカウントを作り、ログインして利用しましょう(もちろん無料です!)。

Lumo Plus

Lumoには有料プランの「Lumo Plus」も用意されています。

月額9.99ドルを払ってLumo Plusに課金すると、チャットやお気に入り登録が無制限になったり、大容量のファイルをアップロードする事が可能になります。

さらに、チームで利用できるビジネス向けのプラン「Lumo for Business」も用意されています。

なお、Lumoの有料プランはProton MailやProton Driveの有料プランを包括する「Proton Unlimited」には含まれません。

まとめ

近年、OpenAIのChatGPTやGoogleのGemeni、xAIのGrokなど多くのチャットAIが登場しています。

しかし、プライバシー保護に関しては正直、信用できない部分も多いです。

ProtonのAI「Lumo」は、これまでProtonがProton MailやProton Driveで行ってきたように、プライバシー保護を第一に考えて設計されたプロダクトです。

「AIチャットを利用したいが、プライバシーが気になる」と考えている方は、Protonが提供するLumoを利用してみてはいかがでしょうか?