ダークウェブとは?閲覧する方法

インターネットを普通に使っている分には無縁の「ダークウェブ」とは何なのか?

ダークウェブの概要や安全に閲覧する方法を解説します。

ダークウェブとは?

ダークウェブとは、普通の方法ではアクセスできないウェブサイトの総称です。

それらのウェブサイトには、ユーザーの匿名性とデータセキュリティのための追加の保護が備わっており、アクセスするには特別なソフトウェアが必要です。

一般的なサイトと違い、GoogleやYahoo!で検索しても出てきませんし、SafariやGoogle Chromeといったブラウザでは閲覧する事ができません。

誰が利用しているのか?何のために存在するのか?

ダークウェブは匿名性が高く、一般的なウェブサイトからは隔離されているので、政府や法執行機関に隠れてウェブサイトを運営・閲覧できる場所です。

その為、ダークウェブにはハッキングツール、麻薬、偽造パスポート、海賊版、児童ポルノなど、違法なサービスやコンテンツを提供するウェブサイトが多くあります。

一方で、人権を訴える人々が、自身のプライバシーを守りながら安全に活動できる場所でもあります。

例えば、独裁者を批判する活動家、プライバシー保護が必要な内部告発者、そうした人々を支援するジャーナリストなどにとって、ダークウェブは重要な存在です。

良くも悪くも、ダークウェブは文字通りダーク(=闇)という訳です。

大抵の人間は、違法行為を行う犯罪者でもなければ、政府を批判する活動家でもないので、あまり縁は無いでしょう。

しかし、実は誰でも無料で簡単にアクセスする事ができます。難しい手法や不正行為は一切必要ありません(後述)。

ダークウェブは合法

ダークウェブそれ自体は、アクセスが困難なウェブサイトに過ぎません。

ですから、ウェブサイトの製作や閲覧、情報発信が合法な国なら、ダークウェブの存在も当然合法です。

もちろん日本でも合法です。閲覧はもちろん、ダークウェブのウェブサイトを作るのもOKです。

しかし、その性質上、違法なウェブサイトが存在するのは先述通りです。なので安易にダークウェブを閲覧するのはおすすめしません。

ダークウェブにアクセスする方法

ダークウェブには様々なものがありますが、中でも特に有名で一般的なのが「Tor(トーア)」です。

Torは「The Onion Router」の略で、Onion(玉ねぎ)の層の様に、何層にも暗号化が施された通信経路を秘匿する通信技術です。

ダークウェブにはTorでしかアクセスできないウェブサイトが多数存在します。

それらのサイトは独裁国家による検閲や盗聴をも回避して閲覧できるのが大きな特徴です。

Torを利用するには?

Torを利用する方法はとても簡単です。

単にTorに対応したブラウザを利用すればいいだけです。

Torに対応したブラウザには、Tor公式が提供している「Tor Browser」や広告ブロックを標準搭載したブラウザ「Brave」などがあります。

ダークウェブを閲覧する方法

Torはあくまで通信技術です。

Tor BrowserやBraveを利用しても、それだけでダークウェブが勝手に表示されることはありません。

一般的なウェブサイトにアクセスする際に、GoogleやYahoo!で検索をしたり、ブラウザにURLを入力してウェブサイトを開くように、ダークウェブでも、目的とするウェブサイトを自ら探し、アクセスする必要があります。

URLが分かっていれば、ブラウザのURL欄に入力してアクセスするだけなので簡単です。一例として、有名なウェブサイトのTor版を紹介します。

Tor版のウェブサイトは、URLがやたら長く、ドメイン(URLの末尾にある.comや.jpなど)が「.onion」となっているのが特徴です。

ダークウェブの検索エンジン

ダークウェブにも、GoogleやYahoo!のような検索エンジンが存在します。

有名なのがDuckDuckGoです。

DuckDuckGoはTor Browserのデフォルト検索エンジンです。一般的なウェブサイトを検索する際にも、匿名性重視の検索エンジンとして有名なので、知っている方も多いと思います。

DuckDuckGoのTor版は以下のURLです。

参考:duckduckgogg42xjoc72x3sjasowoarfbgcmvfimaftt6twagswzczad.onion

Tor版のDuckDuckGoでは、通常のウェブサイトだけでなく、ダークウェブ上のウェブサイトを検索する事が可能です。

ダークウェブ上のウェブサイト

ダークウェブには多くのウェブサイトがあります。

先述通り、違法なものから、著名なウェブサイトのダークウェブ版までその種類は様々です。

ダークウェブ上のウェブサイトは、基本的に通常の一般的なウェブサイトと変わりませんが、いささか粗雑であり、例えるなら一昔前の文字中心のウェブサイトのようです。

Wikipediaには、Torでのみアクセスできるウェブサイトのリスト(URLの末尾が.Onionで終わるウェブサイト)のリストがあるので、チェックしてみるといいでしょう。

参考:Onionドメインの一覧 – Wikipedia

日本のウェブサイトには、漫画村の運営者を特定し、警察に情報提供した事で知られるホワイトハッカーのCheena氏(チーナ)のウェブサイト等があります。

ダークウェブで購入できるモノ

ダークウェブでは、様々なコンテンツやサービス、物が販売されています。

中には違法なものもあります。

倫理的にも功利的にもダークウェブで買い物をするべきではありません。

真っ当な商品を匿名の販売者から購入する理由はありません(問題のある商品を購入すべきでないのは言わずもがなです)。

まとめ

ダークウェブは興味深いものですが、犯罪者や活動家でもない限り、普段の生活で必要とする事は無いでしょう。

違法なサイトや危険なサイトも存在しますから、ダークウェブを覗く際はよく注意し、深くかかわらない事をオススメします。

参考:How to Access the Dark Web | Lifehacker