iPhoneがUSB-Cに対応したのは、2023年9月に発売されたiPhone 15シリーズからです。
このシリーズから、従来のLightning端子が廃止され、USB-C端子(USB Type-C)が採用されました。
これ以降、iPhoneに搭載されている端子は全てUSB-Cとなっています。
2025年2月に廉価版として登場したiPhone 16eもUSB-C端子を搭載しています。
AppleがiPhoneにUSB-Cを採用したのは、EUの規制が理由の1つです。
iPhoneの現役モデルは全てUSB-C
現在、Appleが販売しているiPhoneは全てUSB-Cを採用しているモデルです。
従来のLightning端子は利用できないので注意しましょう。
逆にUSB-Cに対応したiPhoneが欲しい方は、iPhone 15以降のモデルを購入するようにしましょう。
型落ちモデル(iPhone SEやiPhone 14以前)はUSB-Cに対応していないので、キャリアやリサイクルショップ等でiPhoneを購入する際は気を付けてください。
USB-Cのメリット
USB-Cには、従来のLightning端子・Lightningケーブルには無いメリットがあります。
iPhoneを充電器にできる
USB-Cに対応したiPhoneは、AirPodsを直接充電することが可能です。

充電する方法は簡単で、iPhoneとAirPods(のケース)の2つをケーブルで接続するだけです。
iPhone側がUSB-Cであれば、AirPods側がLightningでも問題ありません。
また、同様の方法でiPhoneやApple Watchを充電する事も可能です。
USB-C搭載のiPhoneを付属のUSB-Cケーブルなどで他のiPhoneと接続することで、他のiPhoneを充電することができます。
ちなみに、USB-Cに対応したiPhone同士を接続すると、残りのバッテリーが多い方のiPhoneから、少ない方のiPhoneへ充電が行われます。
多様な周辺機器に対応
端子がUSB-Cになった事で、iPhoneと周辺機器を変換アダプターなどを使う事なく直接繋ぐことが可能になりました。
具体的には、以下のような周辺機器を直接iPhoneと接続できます。
- USBメモリー
- SDカードリーダー
- USBマイク
- ハイレゾ対応USBオーディオDAC
- イーサネットアダプター
- HDMIケーブル
また、DisplayPortもサポートしているため、対応したディスプレイとケーブルがあれば、ケーブル1本でiPhoneの画面を大画面に出力する事ができます。
USB-CにはAppleのMFi認証がない
Appleには「MFi認証」という他社(サードパーティ)のアクセサリにiPhoneやiPadとの互換性を保証するライセンス認証の仕組みがあり、LightningケーブルはこのMFi認証を通っているものしか使用ができませんでした。
MFi認証がされていないLightningケーブルは「認証されていない=素性が不確かなケーブル」として、iPhoneに挿しても使えない(正常な動作が保障されない)場合があったのです。
筆者も以前、AmazonでMFi認証を通っていない安い4本セットのLightningケーブルを買ったのですが、1年で4本とも利用できなくなってしまいました…
しかし、USB-CにはMFi認証による制限がありません!
Appleは「USB-CのケーブルにはMFi認証に類する技術を使わない」と決定しているので、USB-CはMFi認証がされていない他社製のケーブルも利用する事が可能になります。
iPhoneの場合、アップルの技術基準に準拠した「Made for iPhone(MFi)」と呼ばれる認証を通った周辺機器を使うのが基本で、LightningケーブルにはMFiがつきものだった。
だがUSB Type-Cへの移行に伴い、USB Type-CケーブルではMFiのような特別な認証は行なわない。これは、MacやiPad用のUSB Type-Cインターフェースでは認証がないのと同様である。
出典:ついにUSB-Cへ。iPhone 15・15 Proを実機でチェック! ハンズオンイベント速報 – AV Watch
MFi認証が無いので、これまでMacやiPadで利用していたUSB-Cケーブルはもちろん、Google Pixelなど他社のスマートフォンやパソコンで利用していたUSB-CケーブルもiPhoneで問題なく使うことができます。
これなら高いApple純正のケーブルを購入する必要が無くなるので、お財布にも優しいですし、他のデバイスで使っているケーブルを使いまわすことが出来るので、環境にも優しいです。
これは嬉しいポイントですね!
まとめ
iPhoneはiPhone 5(2012年)から長らくApple独自のLightningを採用していました。
それから10年以上経って、Appleはついにコネクタを刷新し、USB-Cを採用しました。
USB-Cは他社のスマートフォンやタブレット、ゲーム機など様々なものに採用されているので、iPhone用のケーブルを他のデバイスと使いまわすことが可能になります。
便利になって嬉しいですね(`・∀・´)