iPod touchはiPhoneの代わりになるか?

iPod touch

注意:iPod touchは在庫限りで販売終了となります!(2022年5月12日更新)

Appleは5月10日、iPodシリーズ最後のモデル「iPod touch (7th generation) 」に関して、在庫限りで販売を終了すると発表した。

出典:ITmedia NEWS

既に新品の購入は困難になっています。

Amazonでは整備済み品しかありませんでした(2023年11月8日に確認)。

iPod touchの時代再び?

iPod touchはiPhoneの廉価版のような位置付けのデバイスです。

そのため、iPod touchの機能やデザインは他のiPodよりも、iPhoneに非常に似ています。

そこで思うのは、iPod touchはiPhoneの代わりになるのではないか?ということです。

iPod touchは日本ではiPhoneより1年ほど早く発売されました。

当時の日本はガラケーが主流で、「iPhoneはアメリカ産の高くて機能に乏しい最新マシン」として一部の機械に強いマニアにしか売れていませんでした。

それもあって当時はそこそこiPod(touchに限らず)の人気がありました。

しかし、iPhone 4あたりからiPhoneが一般層にも受け始め、気づけばiPodの人気や知名度は無くなっていました。

それから数年経った今、iPhoneは多くの人にとってガラケーを上回る高性能スマフォとしての地位を確立しましたが、一方で「ここまで高機能でなくて良い」「値段が高すぎる」といった意見も増えてきました。

そんな今こそ、「iPhoneほど高機能ではないが、安価なiPod touch」の出番ではなでしょうか?

ということで比較、調査してみました。

iPhoneとiPod touchの比較表

まずは基本的な項目の比較です。

比較対象は最新のiPhone 15とiPod touch(第7世代。2019年発売)です。

機種名 iPhone 15 iPod touch
カラー(仕上げ) ブラック、ブルー、グリーン、イエロー、ピンク スペースグレイ、ゴールド、シルバー、ピンク、ブルー、PRODUCT RED
容量 128GB、256GB、512GB 32GB、128GB、256GB
価格(Apple公式、税込) ¥124,800~ ¥23,980~
サイズ 147.6 x 71.5 x 7.80(iPhone 15) 123.4 x 58.6 x 6.1
重量 171 g(iPhone 15) 88 g
ディスプレイ 6.1インチ(Super Retina XDR ディスプレイ) 4インチ(Retina)
チップ A16 Bionic A10 Fusion
Face ID あり なし
通信 Wi-Fi、LTE、5G Wi-Fi
バッテリー オーディオ再生最大80時間 音楽再生最大40時間
最新モデル iPhone 15シリーズ(2023) iPod touch(2019/5/29)

次はそれぞれの項目を掘り下げます。

iPod touchを使うメリット

iPhoneと比べた時のiPod touchのメリットです。

価格が安い

上の表でも明らかでしたね。

Apple.com(Apple Online Store)だとiPhone 15は128GBで124,800円。

現在、公式が販売している中でもっとも安いiPhone SE(第3世代)ですら62,800円です。

一方、iPod touchは32GBで¥23,980です。非常に安いですね。

しかし、iPod touchは販売終了したため、本来より価格が高い美品の中古か、あまり状態が良くない安い中古だけになっていくのでは?と思います。

契約が不要

iPod touchの購入に携帯キャリア等の契約は不要です。

SIMカードも必要ありません(そもそもiPod touchにはSIMカードが入りません)。

未成年でもお金がなくても、iPod touch本体を買うお金があればiPod touchを使うことができます。

iPhoneもSIMカードなしで使えますが、初期化した場合、SIMカードがないとアクティベーションできず、使用することができない場合があります。

薄い! 軽い!

iPod touchは小型のiPhoneであるiPhone 13 miniよりも薄いです。軽いです。

この薄さや軽さは実際に触ってみると予想以上にすごいです。

4インチがある

iPhoneが大型化していますが、iPod touchは現在も4インチです。

iPhoneの場合、最小でも4.7インチからしかありません(iPhone SE)。

小さなiOSデバイスが欲しい方は一考する価値ありです。

スペックが高い

iPod touchは長い間新型が発売されなかったので、iPhoneと比べだいぶスペックが低いです。

最新の機種も2019年。4年以上前になります。

搭載しているチップはA10 Fusionチップで、iPhone 7やiPhone 7 Plusと同等のスペックになります。

さすがに毎年最新型が出るiPhoneにはスペックが劣りますが、メールをチェックしたり、音楽を楽しむ分には十分なスペックです。

イヤフォンジャックがある

iPhoneはiPhone 7以降、イヤフォンジャックを廃止しています。

しかし、iPod touchは2019年に発売された最新型(第7世代)でもイヤフォンジャックがついています。

有線イヤフォンは充電やペアリング設定を気にする必要がなく、安価で種類も多いので、有線イヤフォンが使えるのは地味に大きなメリットです。

iPod touchを使うデメリット

iPhoneには出来てiPod touchでできないこととその解決策を紹介します。

電話機能がない

iPod touchには電話機能がありません。

解決策

LINEやSkypeを使えば電話機能がなくても電話と変わらない使い方ができます。

マイクが付いているヘッドフォンを用意するか、iPod touch上部に向かって話せばOKです。

*iPod touchは上部にマイクがあります。

また電話番号が欲しい!というならば050系のサービスを使うといいでしょう。

電波がない

iPod touchには4GやLTEといった通信ができません。インターネットはWi-Fiのみ。

もちろん、最新のiPhone 13シリーズと違い、5Gにも対応していません。

そのためiPod touch単体ではインターネットが使えません。

解決策

カフェ等のWi-Fiポイントを転々したり、Pocket Wi-Fi等を持ち歩けば、多少不便ですが外でもインターネットが使えます。

GPSがない

iPod touchにはGPSがありません。

Google Maps等はWi-Fi環境下でのみ、Wi-Fi(基地局等)の場所を表示してくれます。

そのため、出先や家で地図を確認するぶんにはいいですが、道に迷った、方角がわからないというときには多分役に立ちません。

解決策

土地勘を身につけるしかないです。

Touch IDやFace IDがない

Touch IDやFace IDを搭載したiPod touchはありません。

解決策

諦めましょう。

最新型のiPhoneであるiPhone 15シリーズにもTouch IDはありませんし(Face IDはあるけど)。

Apple Payが使えない

iPhone 7以降のiPhoneと違ってApple Payが使えません。

解決策

諦めましょう。

防水ではない

iPhone 7以降のiPhoneと違って防水(耐水)ではありません。

解決策

カバーで対応しましょう。

ちなみに筆者は以下の防水ケースをiPhoneで使用しています。

まとめ

意外とiPod touchでもいけるかもしれません。音楽プレイヤーや安価なiOSデバイスとしては魅力的です。

毎月の通信料を払わなくて済み、本体もiPhoneに比べて安いのは魅力的です。

しかし、多くの方は電話機能や外でのインターネット無しでは生活できないでしょうから、完全にiPhoneの代わりにするのは無理でしょう。

販売終了し、新品を入手するのも困難ですから、iPod touchを購入するなら、中古のiPhoneを購入する方が現実的です。

もし、売れ残っている新品を購入する機会があるなら、iPod touchも悪くないかもしれません。