iCloud Private Relay(プライベートリレー)は、Apple版のVPNと言えるもので、Safariの通信を安全にするための機能です。
iCloud プライベートリレーとは?
プライベートリレーを利用した状態でSafariを使うと、ウェブサイトにアクセスする際に、Appleのサーバーとサードパーティーのサーバーを経由して目的のウェブサイトにアクセスする事になります。
こうしてユーザーとウェブサイトの間に2つのサーバーを追加する事で、通信経路を隠すことができ、訪問先のウェブサイトによる個人情報等の収集を防ぐことができます。
なお、プライベートリレーはあくまで通信経路を隠してくれるだけです。広告ブロックやウイルス対策ではないので注意しましょう。
ちなみに、Appleの公式サイトでは以下のように説明されています。
通常は、Web を閲覧すると、Web トラフィックに含まれている情報 (DNS レコードや IP アドレスなど) をネットワークのプロバイダや、閲覧した Web サイトに知られてしまいます。この情報を基に、閲覧者の本人確認が実施されたり、時間経過に伴う位置情報や閲覧履歴を蓄積してプロフィールが作成されたりする場合があります。iCloud プライベートリレーは、Safari で Web を閲覧する際に、あなたが誰で、どのサイトを訪れているのか、Apple も含め誰一人としてわからないよう徹底し、プライバシーを守るしくみになっています。
プライベートリレーは有料
iCloudのプライベートリレーは無料ではありません。
プライベートリレーはiCloudのサブスクである「iCloud+」に加入する事で利用できる機能です。
iCloud+は最も安いプランで月額130円から。
iCloud+にはプライベートリレーだけでなく、iCloud Driveのストレージ容量の追加など、様々な特典があります。
プライベートリレー単体のプランはありません。
参考:iCloud+とは
プライベートリレーの仕組み
通常、Safariを使った通信は以下のようになります。
[Safari] – [ネット回線] – [サイト]こうした接続をすると、自身のIPアドレスや位置情報、ネット回線などがサイト側に知られてしまいます。
これが、プライベートリレーを使うと以下のようになります。
[Safari] – [ネット回線] – [Apple] – [サードパーティ] – [サイト]こうする事で、サイト側にはサードパーティがアクセスしている形になり、自信がアクセスしていることがウェブサイト側に知られません。
そうすることで、自身の情報が勝手に広告などに利用されることを防ぎます。
また、プライベートリレーを使えば、通信データが全て暗号化されるので、ハッカーなど悪意を持った人間が盗聴しても、通信内容を理解することができません。
まとめ
VPNやTorのような機能が、Appleによって安価に提供されるのは非常に嬉しいですね。
プライベートリレーはiCloudのサブスクである「iCloud+」に加入することで利用できます。
関連記事:iCloud+とは