クレジットカードのリボ払いは、非常に金利手数料が高いです。
そのため、知識や計画なしに安易に使ってしまうと、借金(リボ払いの残高)を返済しても一向に借金の残高が減らない”借金地獄”に陥ってしまい、借金の返済が終わらなくなってしまう可能性があります。
恥ずかしながら、筆者も昔はリボ払いの返済がいつまでも終わらず、無駄に金利手数料を払い続けたことがあります。
このページでは、リボ払いで借金地獄に陥らないように、残高を1日でも早く返済し、リボ払いの利用を終わらせる方法を解説します。
リボ払いの残高を早く返済する方法
リボ払いの残高を早く返済するためのコツは以下の通りです。
- 残高を一括返済する
- お金ができたらすぐに残高を繰上げ返済する
- 毎月の返済額を上げる
- 新しい買い物をせず、節約を徹底する
- リボ払いの借金を一社にまとめる
- リボ払いの借金を消費者金融に借り換える
それぞれの項目を詳しく解説します。
リボ払いの残高を一括返済する
リボ払いの返済がなかなか終わらない原因の1つは、高額な金利手数料により借金の残高が日に日に増えていくためです。
リボ払いの手数料はどこのクレジットカード会社も年率15%ほどです。
これは毎月残高を返済する際に、残高に1.25%(15%÷12ヶ月)を手数料として足して返すという事です。
例えば、10万円の借金がある状態で1万円を返済する場合には、金利手数料として1,250円を足した11,250円を返済する計算になります(あくまで単純計算です。リボ払いの金利や返済方法は、クレジットカードによって変わるので注意してください)。
金利手数料は毎月かかるので、リボ払いの返済に時間がかかると、それだけ多くの金利手数料を支払うことになってしまいます。
ですので、(難しいのは重々承知ですが)もしまとまったお金を用意できるなら、すぐに一括返済しましょう。
貯金を切り崩したり、家族からお金を借りたり、不用品をフリマアプリで売ったり、生活費を切り詰めるなどして、リボ払いの残高を一括で返済することができるならそれがベストです。
積極的に繰上げ返済する
リボ払いは金利が高額なので、返済に時間がかかると支払う金利も無駄に増えてしまいます。
ですので、一括返済は無理でも、少しでもお金に余裕があるなら積極的に「繰り上げ返済」をする事が大切です。
繰り上げ返済とは、毎月の返済額に上乗せしてお金を支払う事です。
ボーナスが入ったり、不用品を売ったりなど、いつもより多く収入があった時は、繰り上げ返済を行い、残高を積極的に減らしましょう。
繰り上げ返済を行う事で、トータルで支払う金利手数料が少なくなるので、負担が軽くなります。
また、返済期間が短くなったり、クレジットカードの利用可能額が回復するといったメリットもあります。
繰り上げ返済をするには?
繰り上げ返済の方法は、カード会社の口座へ直接振り込む方法と銀行やコンビニのATMから入金する方法の2つがあります。
また、通常の引き落とし日に繰り上げ返済分を上乗せして支払う方法もあります。
方法によって手数料や手続きが変わる場合があるので、繰り上げ返済をする場合はクレジットカードの公式ウェブサイトなどを確認し、お得で都合がいい方法を選びましょう。
例えば、楽天カードの場合は「おまとめ払い」という名前で繰り上げ返済に対応しており、楽天e-Naviや楽天カードアプリから申し込みをする事で、次回の引き落とし日に繰り上げ返済分を上乗せして支払う事ができます。
毎月の返済額を上げる
クレジットカードによっては、リボ払いの返済額が月3,000円や月5,000円など少額に設定されている場合があります。
毎月の返済額が少ないと、借金返済に時間がかかってしまい、その分金利手数料がかかってしまいます。また、金利手数料の支払いがほとんどになってしまい、元本(借金の残高)がなかなか減らないという状況に陥ってしまう事もあります。
リボ払いで作った借金は毎月1円でも多く返すことが重要です。もし、余裕があるならば迷わず毎月の返済額を上げましょう。
会社員や公務員の方など、毎月の収入が固定で分かっているならば、「毎日の給料のうち最低これだけは返済に充てる」と決めて、毎月の返済額を高めに設定しましょう。
アルバイトや自営業(フリーランス)の方など、毎月の収入が定まっていない方は収入に合わせて返済額を月ごとにできる限り増やしましょう。上で紹介した繰上げ返済で対応すると良いでしょう。
新しい買い物をせず、節約を徹底する
借金を返済するには余計な出費を減らし、新しい借金を作らないようにする事も大切です。
どれだけ借金を返済していても、新たにお金を使ってしまっては借金は減りません。まして新しく買い物した分までリボ払いにしていては返せるものも返せません。
なので、新しい買い物をやめて少しでもお金に余裕を作り、残高の返済に回しましょう。
1日でも早く、1円でも多く残高を減らすことが大事です。
リボ払いの借金を一社にまとめる
複数のクレジットカードでリボ払いを利用していると、以下のようなデメリットがあります。
- 借金の把握・管理が面倒になる
- リボ払いを使っているのに、毎月の返済額が数万円になってしまう
- リボ払いで得られるポイントが各社に分散する
こうしたデメリットを防ぐために、リボ払いの借金は一社にまとめた方がお得です。
特に借金を正確に管理することは、借金を早く確実に返済する上で非常に重要です。
例えば「クレジットカードAには5万円、クレジットカードBには35万円、クレジットカードCには15万円の借金がある」という状態では借金の現状を把握しにくく、支払いを忘れてしまったり、残高を計算間違いしてしまうリスクが高まります。
しかし、リボ払いの借金を一社にまとめて「クレジットカードAとクレジットカードBは利用していない。クレジットカードCには55万円の借金がある」という状態にすれば、カードと借金の把握しやすくなり、管理が容易になります。
特に金利手数料が低いカードや繰り上げ返済の手数料が無いカードに借金をまとめれば、大幅な節約につながります。
また、クレジットカードによってはリボ払いを使う事でメリットがある場合もあります(例:ポイントが多く還元される、年会費が割引されるなど)。リボ払いの利用をそうしたカードに集中すればお得です。
リボ払いの借金を一社にまとめる方法
リボ払いの借金を一社にまとめるには、以下のような方法があります。
- 特定のクレジットカードから優先してリボ払い残高の返済をする。
- 新しくリボ払いを使ってしまう場合には、最も多くリボ払いを使っている(もしくはリボ払いを使う上で最もお得な)クレジットカードを使う
- 消費者金融に借り換える(手数料がリボ払いの手数料より低い消費者金融を使う)
この中で新しい手続きと工夫が必要な「消費者金融に借り換える」について次項で解説します。
リボ払いの借金を消費者金融に借り換える
リボ払いの残高を消費者金融に借り換えることで、借金の返済額を減らせる可能性があります。
この方法はできる限り手数料が少ない銀行や消費者金融でお金を借りて、そのお金でリボ払いの借金を全て返済するという方法です。全額が無理なら一部を繰上げ返済するだけでも効果的です。
「リボ払いの借金があるのに新たに借金をして大丈夫なの?」と思う方もいるかと思いますが、新しくお金を借りてもそれを全額リボ払いの返済に当てれば借金の総額は変わらないので問題ありません。
むしろ消費者金融を使うと一定期間利息が付かなかったり、借りる額によってはリボ払いよりも少ない利率(金利手数料)で借金ができるので後の返済が楽になります。
ただし、消費者金融を利用する場合には、借り換えた先の借金の利率が最低でもリボ払いの利率以下になるようにしましょう。もし、消費者金融の方が利率が高い場合、逆に損をしてしまいます。
また、リボ払いの状況によってはそもそもローンの審査に通らないこともあるので注意が必要です。
借金返済用のローン
消費者金融の中にはこうした他社の借金返済用の「借り換えローン」や「おまとめローン」を提供している会社も少なくありません。
借りる金額など条件次第でリボ払いよりも金利が抑えられる可能性があるのでオススメです。
逆に条件によってはリボ払いよりも金利が高くなってしまう可能性もあるので注意しましょう。
また、リボ払いの借り換えができないローンもあるので、リボ払いの借り換えに対応した借金返済用のローンを選びましょう。
例外:自己破産する
リボ払いの残高があまりに多く、どうしても返済できる見込みがないなら、無理せず債務整理を検討しましょう。
債務整理とは、自己破産などの手続きを取ることで借金を減免したり、支払いに猶予を持たせることです。
債務整理には以下の3種類があります。
- 任意整理
- 民事再生
- 自己破産
債務整理にはデメリットもあるので、気軽にできるものではありません。
しかし、リボ払いによる借金の返済に苦しみ続けるくらいなら、債務整理をするのも悪くないでしょう。
リボ払いの残高が多い方は専門の法律事務所や弁護士などに相談してみましょう。役所等でも相談を受け付けているかもしれません。
相談だけなら無料でできるところが多くあるので、実際に借金を減らすことができるのか、デメリットはあるかなど教えてもらえます。
まとめ
クレジットカードのリボ払いは金利手数料が非常に高く、下手に使えば借金地獄に陥りかねない危険な支払い方法です。
それでいて、メリットはほとんどありません。
リボ払いの借金は、できる限り早く返済することで、かかる金利手数料を減らし、返済の負担を軽減する事ができます。
リボ払いを利用している方は1日でも早く、1円でも多く返済しましょう。
参考
- リボ払いの手数料負担を軽減!繰上返済のしくみを解説(三井住友カード)