「Standard Notes」はシンプル、セキュリティ、プライバシーの保護にこだわって作られたメモアプリ(ノートアプリ)です。
Standard Notesの特徴
- 利用は無料
- 登録に個人情報は不要(必要なのはメールアドレスとパスワードだけ)
- 高度なセキュリティ(エンドツーエンドの暗号化)により、メモを読むことができるのは自分だけ。Standard Notesの従業員でさえ利用者のメモにアクセスできない
- 洗練されたアプリ(Windows、macOS、iOS、Androidなど)
- 同期できるデバイスの数は無制限
- ノートの数は無制限
- オフラインでもアプリが動作(同期は不可)
Protonの仲間
Standard Notesは同じくセキュリティを重視したサービスを提供しているProtonと提携しています(Proton Mailを提供しているProtonです)。
Standard Notesの有料版
Standard Notesには有料版が用意されています。
有料版にアップグレードすることで、以下のような機能が使えるようになります。
- 強力な拡張機能、テーマへの無制限のアクセス。
- マークダウンやHTMLに対応したノート(エディター)
- ノートのバージョン履歴(リビジョン)が無制限にみれる。
- Dropbox、OneDrive、Google Driveへのデータの自動バックアップ
参考:Standard Notesの有料プラン|料金や機能を解説
Standard Notesのメリット(良い点)
Standard Notesの優れている点を紹介します。
同期台数が無制限
Standard Notesはログインや同期できるデバイスの台数に制限はありません。
無料のプランであっても、台数無制限でメモ(ノート)を同期できます。
ウェブ、デスクトップ、スマホの同期が台数無制限
(原文:Unlimited device sync on web, desktop, and mobile)
筆者はEvernoteを使っていた際、同期台数に制限がある事に困っていたので、無料でも同期台数が無制限のStandard Notesは非常に助かりました。
アップデートは最小限
Standard Notesのアプリは、アップデートによる改変が最小限に抑えられています。そのため、アップデートにより仕様が大幅に変わることを心配する必要はありません。
アプリのアップデートによる改悪にうんざりした経験がある方にはStandard Notesは非常に良い選択肢です。
オフラインでも利用可能
Standard Notesのアプリはインターネット接続がなくても問題なく利用できます。
ネット環境がない場所でメモを書き、自宅に帰ったらメモを同期といった使い方をすることができます。
逆に自宅で全てのメモを同期しておき、ネット環境がない場所でメモを確認するといったこともできます。
非常にシンプルなアプリ
Standard Notesのアプリは非常にシンプルな作りになっています。
そのため、複雑な機能がなく、動作も軽いです。
他社のメモアプリに使いづらさや複雑さを感じている方、ごちゃごちゃした印象を抱いている方には、Standard Notesの潔いシンプルなアプリは強くオススメです。
Standard Notesのデメリット(悪い点)
Standard NotesにはEvernoteやOneNoteなど、他社サービスと比べて使いづらい点があります。
画像が保存できない
Standard Notesにメモできるのはプレーンテキスト(一切装飾の無い文字)のみです。
画像や表などをメモすることはできません。文字を太字にしたり、リスト化したり、チェックリストを作る事も不可能です。
これらに対応するには有料プランにアップグレードしなければなりません。
参考:Standard Notesの有料プラン|料金や機能を解説
日本語非対応
Standard Notesは日本語に非対応です。
もちろん、メモ自体は日本語で入力することができますが、アプリやヘルプは全て英語で書かれています。同様の理由で公式のサポートにも期待できません。
おまけにネット上に情報が少ないため、分からない事があった際に、調べるのも大変です。
パスワードを忘れた場合の再設定ができない
GoogleやEvernoteなど、一般的なアプリではパスワードを忘れてしまった場合に、パスワードの再設定(リセット)を行う事ができます。
しかし、Standard Notesは非常に高セキュリティな作りとなっている為、パスワードをリセットする事はできません。そのため、Standard Notesのパスワードを忘れてしまった場合は、パスワードの再設定は不可能です。
Standard Notesではエンドツーエンドの暗号化を使用しており、お客様のデータは当社のサーバーに送信される前に、お客様のデバイス上で暗号化されます。これにより、当社を含め他の誰もお客様のノートの内容を読むことはできず、暗号化キーも知ることができません。そのため、パスワードのリセットは不可能です。
ほとんどの場合、手順に従ってアカウントを削除し、新しいアカウントを作って最初からやり直すという選択肢しかありません。
ただし、同期済みの端末上に保存されているノートにはアクセスできる場合があります。
参考:Standard Notesはパスワードのリセットができない
解決済み?ログインに不具合
Standard Notesは一時期、ログインに関する不具合が多かったです。
頻繫にセッションが切れたり、同期ができなかったり、正しいパスワードであってもログインできなかったり…大切なメモにログインできないのはかなりのストレスでした。
データが消えるなどのトラブルは無かったのですが、短時間の間に毎回メールアドレスとパスワードを入力してログインする必要があるのは面倒でした。
最近は安定しているので特に不満はありませんが、以前はあまりにログイン関連のトラブルが多かったので、筆者は一時期、脱Standard Notesを考えていました。
まとめ
Standard Notesは日本語の情報が少なく(公式サイトは英語だけです)、EvernoteやOneNoteなど他社のメモアプリと比較して知名度は非常に低いです。
しかし、他のメモアプリと比べて、非常にシンプルな作りであるため、軽量で使いやすく、また暗号化によりセキュリティも圧倒的に優れていることから、他のアプリにはない魅力があります。
ログインしなくても試用できるので、気になった方はぜひ試用してみてください。
公式サイト:Standard Notes