X(Twitter)で利用できる対話型チャットAI「Grok(グロック)」について、特徴や使い方などを解説します。
Grokとは?
Grokとは、イーロン・マスク氏が起業したxAIが開発している対話型のAIです。
読み方は「グロック」です。
ユーモアやウィットに富んだ応答が特徴で、Xは「ひねりのきいたユーモアとやや型破りな性格が魅力のAI検索アシスタント」と呼んでいます。
Xで利用できる、ひねりのきいたユーモアと少々型破りな性格が魅力のAIアシスタント、Grokの世界へようこそ。Xユーザーは、Xのさまざまな機能を強化するGrokを使用して、分からないことを質問して回答を得たり、その他のタスクを実行したりできます。Grokは、楽しい回答でユーザーを楽しませながら、タスクをサポートします。
OpenAIのChatGPTや、GoogleのGeminiのように、自然な言葉で会話するように利用できるのが特徴です。
かつてはXのサブスクであるX Premiumに加入しているユーザーにのみ提供していましたが、2024年12月ごろから無料ユーザーにも提供が開始されました。
ちなみに、「Grok」とはSF小説「異星の客」に登場する架空の火星語で、「理解する、認識する」という意味の言葉です。
関連記事:Grokってどういう意味?名前の由来は?
なお、同名のAI向け半導体スタートアップである「Groq」とは別物です。
Grokは誰でも無料で利用できる
Grokは誰でも無料で利用する事ができます。
ただし、無料版には生成できる画像の枚数等に制限があります。
Xのサブスクである「X Premium」やxAIのサブスクである「SuperGrok」に加入すると制限が緩和され、新機能に優先アクセスできるようになります。
SuperGrokはX Premium+にも付帯しています。
独立したアプリも登場
Grokにはスマホやタブレットで使えるアプリが提供されています。
iPhone向けアプリは会員登録やログインをしなくても利用できるので、Xのアカウントを持っていない方でも利用可能です。
一方、Android版アプリはログイン必須です。
Grokの特徴
GrokはXの公開データで学習されているのが特徴です。
SNSであるXと統合されており、XのウェブサイトやアプリからGrokを利用することができます。
Xの投稿をリアルタイムで学習
GrokはX上の情報や投稿をリアルタイムで参照することができる点が大きな特徴です。
イーロン・マスク氏も「Xのプラットフォームを通じてリアルタイムで情報にアクセスできるのが他の(AI)モデルと比べて大きな利点だ」と述べています。
実際にGrokを利用したBloombergのシリン・ガファリ氏は、時事的な話題についてGrokに尋ねたところ、ChatGPTやBard(現Gemini)といった競合他社のAIよりも優れた回答が生成されたと報告しています。
また、X上にはフェイクニュースや怪しい情報も多いので、X上の情報を学習している事に不安を感じるかもしれませんが、この点についてもガファリ氏は、「Grokは回答で引用した情報源の大部分をBloombergやFinancial Times、Sky Newsなどの主流メディアに頼っていた」と述べており、Grokが信憑性の高い情報源を利用している事が分かります。
なお、ユーザーはxAIによるGrokの為の学習を設定から拒否できます。
関連記事:Xで自分の投稿がAI・Grokの学習に利用されるのを防ぐ方法
答えにくい質問にも答えてくれる
Grokは他のAIと比べて制限が少なく、様々な質問に答えてくれるのが特徴です。
一方で、それ故に危険な質問(事件や事故に繋がりかねない話)やセンシティブな話題(政治的な質問や不道徳な質問など)にも対応してしまうという問題も起こっています。
2025年にはGrokが「メカヒトラー」を自称するというとんでもないトラブルもありました。
Grokは、(旧ツイッター)に組み込まれた人工知能(AI)チャットボットで、イーロン・マスクの会社xAIが開発したものだが、自らを「メカ(機械)ヒトラー」と名乗り、ナチス賛美の発言を行ったことで再び注目を集めている。
Grokを開発するxAIは、この一件が原因で米国政府との契約を失ったと言われています。
良くも悪くもGrokは「自由なAI」という事です。
関連記事:Grokは何でも回答してくれる? 特徴と注意点を解説
Grokは自由主義者?
Grokは政治的・社会的な質問にももちろん答えてくれます。
肝心のイデオロギー(政治思想)に関しては、(皮肉にもイーロン・マスク氏のイデオロギーとは異なり)リベラルな答えを回答することが分かっています。
ニュージーランドに拠点を置くデータサイエンティスト兼プログラマーのデイヴィッド・ロザド氏がGrokの政治的見解の偏りを分析したところ、Grokの回答は自由主義的(左翼寄り)な傾向を強く示したとのこと。
しかし、Grokにその考えを説明するよう求めると、より中立的な見解に近づいたとのことです。
さらに、各種AIモデルのIQテストの結果や政治的な質問に対する回答をまとめたウェブサイト「Tracking AI」によれば、AIに政治的質問を行い、ポリティカル・コンパスで示すと、Grokが主要なAIモデルと比べて、「経済的には中道寄りで、社会的には穏健なリベラル」という結果が出ています。
一方で、2025年7月10日に公開されたGrok 4は、創業者であるイーロン・マスク氏の過去ポストを参照し、それに沿った回答を行う傾向があるという分析結果が報告されています。
また、2025年12月には全てにおいてイーロン・マスク氏を優れた人物と回答するようになるバグ(?)も発生しました。
Grokは直近の調整によって、イーロン・マスクについてはなにを訊かれても誰よりも優れた人物であると回答するようになっているのを404 Mediaが発見した。飲尿について質問されても、イーロン・マスクは誰よりも尿を飲むのがうまいと回答した。
Elon Musk Could ‘Drink Piss Better Than Any Human in…
— 一田和樹 (@K_Ichida) 2025年12月23日
今後のアップデート次第でGrokのイデオロギーは変わってしまう可能性もあるので要注意です。
余談ですが、OpenAIのChatGPTを始め、GoogleのGeminiやAnthropicのClaudeなど主要なAIモデルは(程度の差はありますが)みなリベラル左派に偏っているという調査結果もあります。
Xのポストが表示される
Grokはユーザーの質問に答えた後、その回答に関連する内容のポストを表示することがあります。
例えば、Twitterについて質問すると、Twitterについて書かれているポストが表示されるといった具合です。
表示されるポストはX公式や著名なメディアだけでなく、匿名の一般人のポストが表示されます。
表示されるポストが、具体的にどういう基準で選ばれているのかは良く分かりません。
筆者が使った限りでは、表示されるポストは質問の内容に関連しているものの、特に芯は食っておらず、参考になるポストが表示されることはありませんでした。むしろネガティブなリプライが表示される事もあったので、あまり好ましくは感じませんでした。個人的には要らない機能です。
Grokの使い方

Grokを使う方法は複数あります。
- Xのアプリ
- Xのウェブサイト(X.com)
- Grokのアプリ
- Grokのウェブサイト(Grok.com)
これらのアプリ or ウェブサイトを開いたら、Grokに質問をしましょう。
Grokへ質問する際は、もちろん日本語でOKです。
単に聞きたいことを質問するだけでなく、画像を生成して貰ったり、プログラムのコードを書いてもらう事も可能です。
ちなみに、GrokのウェブサイトとiPhoneアプリなら、会員登録不要で利用する事が可能です。気軽に利用できてよいですね。
余談ですが、GrokはAPIを提供しているので、企業などは他社のサービスを通してGrokを利用する機会もあるかもしれません。
Grokのモデル
2026年2月現在、Grokの最新モデルは「Grok 4.2(パブリックベータ)」です。
フル機能や利用制限の緩和にはXやGrokへの課金が必要です。
以前は「標準モード」と、ユーモアを交えて回答する「ユーモアモード」の2つのモードが存在しましたが、現在はありません。
また、美女の姿をしたAIコンパニオン「Ani」なども存在します。
アニと日本語で話してみて!
talk to Ani in Japanese! https://t.co/EOptQz1V74— Grok (@grok) 2025年7月15日
有料版:SuperGrok
Grokには有料のサブスクリプションである「SuperGrok」も用意されています。
| プラン | SuperGrok | SuperGrok ヘビー |
| 月額 | 30ドル | 300ドル |
| 年額 | 300ドル | 3,000ドル |
課金すると機能制限・利用制限が緩和されます。
最上位プランであるSuperGrok ヘビーに課金すると、高性能モデルの「Grok 4 ヘビー」を利用できるようになり、専用サポートも提供されるようになります。
また、XのサブスクリプションであるX Premiumに課金する事でも制限の緩和が可能です。上位プランのX Premium+にはSuperGrokが付帯しています。
まとめ
Grokは非常に使いやすく、高性能な生成AIです。
特に生成AIに興味が無い方も、Xのアプリやウェブサイトから簡単に利用できるので、Xを使っている方は使ってみてはいかがでしょうか?
