Anthropic(アンソロピック)とは?Claudeを開発するAI企業を解説

Anthropic(アンソロピック)は、AI「Claude(クロード)」を開発するアメリカのAI企業です。

「安全なAIの開発」を企業理念の中心に据えており、ChatGPTを運営するOpenAIと並ぶ主要なAI企業として注目されています。

Anthropicとは?

名称 Anthropic(アンソロピック)
業界 AI
創業 2021年1月26日
本社 アメリカ合衆国カリフォルニア州サンフランシスコ
創業者 ダリオ・アモデイ、ダニエラ・アモデイほか
CEO ダリオ・アモデイ
ウェブサイト Anthropic.com

AnthropicはChatGPTで知られるAI企業OpenAIの元メンバーによって創業された企業です。

日本法人のAnthropic Japan合同会社も存在しており、2025年には東京オフィスも開設しています

また、2026年3月11日、AIリスクを研究するシンクタンク「The Anthropic Institute」の設立を発表しています

AnthropicとOpenAIの違い

項目 Anthropic OpenAI
主力AI Claude ChatGPT
設立 2021年 2015年
創業者 OpenAI出身者ら Sam Altmanら
特徴 安全性を重視したAI開発 汎用AIの開発を目指す

憲法AI

Anthropicは安全面や倫理面を重視してAIを開発しています。

その最たる例が「憲法AI(Constitutional AI、CAI)」です。

これは、人間による大量の監督だけに頼るのではなく、あらかじめ定めた原則(憲法)に基づいてAI自身に回答を評価・改善させる手法で、同社のAI開発における安全性や一貫性を支える中核技術のひとつとされています。

Anthropicは、法律や哲学といった多様な分野の外部専門家からフィードバックを得ながら憲法の精度を高めていく方針を掲げています

創業者・経営者

Anthropicの中心人物は、ダリオ・アモデイとダニエラ・アモデイの2人です。

名字が同じ点から分かる通り、この2人は兄妹です(ダリオが1983年生まれの兄で、ダニエラが1987年生まれの妹)。

2人は元々、OpenAIの従業員でした(当時はまだChatGPTは公開されていません)。

しかし、アモデイ兄妹はAIの安全性やOpenAIの方向性を巡る考え方の違いなどを背景に、OpenAIを退社しました。

そして、2021年にアモデイ兄妹を始めとするOpenAIの元従業員7名で、Anthropicを設立しました

また、この7人にベン・マンを加えた8人を共同創業者として扱う場合もあります。

さらに、Anthropic初期から関与した研究者や技術責任者についても、一部メディアでは「創業メンバー」「共同創業者」と表現される場合があります。

例えば、事前学習(pretraining)部門を率いるニック・ジョセフなどがその例です。

このように創業者の人数に揺れがあるのは、法人設立時の正式メンバーだけでなく、初期の重要メンバーまで含めて「創業者」と呼ぶ文化がテック業界には存在するためです。これはTeslaでも見られた事例です。

Anthropicの製品とサービス

Anthropicの核となるのが、AIモデルの「Claude(クロード)」です。

同社は「AIの安全性」を最優先に掲げてAIを開発しており、Claudeは有益で、無害で、誠実であることを目指して設計されています。

ちなみに、名前の由来はアメリカ合衆国の電気工学者、数学者であるクロード・シャノンからだと言われています。

関連記事:Claudeの読み方はクロード!名前の由来や意味を解説

Claudeとは?

Claude(クロード)のロゴ

Anthropicの主力サービスが、モデルと同名の生成AIチャットボット「Claude」です。

ウェブサイト(Claude.ai)やアプリから無料で利用する事ができます(有料プランに加入すると制限が緩和され、出来ることが増えます)。

利用できるモデルには以下の3種類があります。

  • Opus
    最も野心的なプロジェクト向けの最も優れたモデル。有料プランのみ。
  • Sonnet
    日常的な作業向けに設計された、強力かつ汎用性の高いモデル
  • Haiku
    最速のモデル、軽量版

公式サイト:Claude

Claude Code

Claude Code(クロード・コード)は、Anthropicが提供する開発者向けのAIコーディングエージェントです。ターミナルやIDEから利用でき、コードの作成・修正・デバッグだけでなく、ファイル操作やコマンド実行なども行えます。

ユーザーの指示に従って複数の作業を自動で進められるため、「プロジェクト内のコードを修正してテストを実行する」「資料を整理してレポートを作成する」といったタスクにも活用できます。

利用にはClaudeの有料プランへの加入が必要です。

公式サイト:Claude Code by Anthropic

Claude Mythos

Claude Mythos(クロード・ミュトス)はAnthropicの次世代モデルで、同社の上位モデルであるClaude Opusを大きく上回る性能を持っています。

サイバー攻撃に悪用される危険性があるため一般公開はしておらず、同社のサイバーセキュリティプロジェクト「Project Glasswing」に参画した企業や組織にのみ提供しています。

同プロジェクトにはAppleやGoogle、Microsoftなどが参画している他、日本では日本政府や日立製作所、金融機関(具体名は不明)などがプロジェクトに参画し、Mythosへのアクセス権利を獲得しています

資金調達と出資者

Anthropicの評価額は2026年5月の資金調達で約9,650億ドル(約154兆円)とされています。

同社には様々な投資会社やテクノロジー企業が投資家として参画しています

中でも通販サイトの運営でお馴染みのAmazon.comはAnthropicに80億ドルを出資する大株主であり、同社のモデルやツールを顧客に提供する主要パートナーでもあります。

また、NTTの支援を受けた独立系ベンチャーキャピタルのNTTVCも出資しています

主な歴史

2021年1月26日、Anthropicは開発方針の違いでOpenAIを離脱したダリオ・アモデイらによって設立

2023年3月14日、AIチャットの「Claude」を一般公開

2025年6月25日、同年秋に東京で同社のアジア太平洋地域初の事務所を開設し、「Claude」の日本語版をリリースすると発表

まとめ

Anthropicは、AIの安全性を重視する姿勢と、OpenAI出身の研究者たちが立ち上げたという背景を持つAI企業です。

主力製品のClaude(クロード)はビジネスや日常の幅広い用途で活用されており、日本でも利用者が増えています。

Amazon.comやGoogleなどから出資を受けるなど、Anthropicは世界を代表するAI企業の一社へと成長しています。