アメリカにおけるチップは”感謝の気持ち”ではなく、労働者にとって重要な収入源です。
ニューヨークも例外ではありません。
ホテル、レストラン、タクシードライバーなど、サービス業に従事する方々にとって、チップで稼ぐお金は欠かせない収入源です。なので、よほどの理由が無い限り、ニューヨークでは必ずチップを支払うようにしましょう。
しかし、ニューヨークではどのようにチップを渡せば良いのか?相場や支払い方法がよく分からないという方もいるでしょう。
そんな方のために、ニューヨークでチップを支払う際の注意点や相場について、アメリカの旅行ガイド「TripSavvy」の解説を紹介します。
ニューヨークでチップが必要な場所
ニューヨークでは、以下のような場所(サービス)において、チップが必要です。
- レストラン
- 美容院、エステ、ネイルサロン
- ホテル(ベルボーイ、清掃、ルームサービスなど)
- バー、クラブ
- タクシー
一方で、以下の様な場ではチップは不要です。
- ファストフード、フードコート、コーヒーショップなど
- デリ(街中にあるコンビニ・売店のようなところ)
- ベンダー(路上で料理をするカート)
しかし、近年はデジタル決済の普及により、ファストフード店やコーヒーショップなど、従来はチップが不要だった場所でもチップが求められるようになっているといいます。
特に困惑を生んでいるのが、デジタル決済の機器だ。タッチパネル式で、クレジットカードやデビットカードなど支払い方法を選んだ後、「15%」「20%」「25%」「額を選ぶ」「チップなし」といった選択肢が画面に表示される。
コーヒー店やファストフード店など従来はチップが不要だった飲食店でも、こうした機器が導入された結果、チップを求められることになった。「チップなし」も選べるが、目の前に店員がいる状況で客には心理的圧力がかかる。バンクレートの調査では、34%が「チップを選ぶ画面がうっとうしい」と回答した。
チップのあり方も時代と共に変わっていくので要注意ですね。
ニューヨークでのチップの払い方
ニューヨークでのチップの渡し方について、シチュエーションごとにいくつか紹介します。
ホテル
タクシーを呼んだり、バレーから車を運んできたりするホテルのドアマンには、2ドルから5ドルのチップを渡しましょう。
ポーターとベルボーイは、部屋からバッグを運ぶのを手伝った場合、バッグ1つにつき1ドルか2ドルのチップを渡します。
ハウスキーピングには、依頼したサービスに応じて1日につき2~5ドルのチップを渡すとよいでしょう。
ホテルのコンシェルジュは宿泊客の要望を管理し、そのサービス内容に応じてチップを渡すのが望ましいです。特に手間のかかる難しい要望をした場合は、多めにチップを渡しましょう。
ルームサービスについては、請求書にサービス料が含まれていない場合は、請求額の18~22%をチップとして渡します。
レストラン
多くのお店では、推奨されるチップをレシートに印刷してくれます。
デジタル決済の場合は、タッチパネル上に表示される「15%」「20%」「25%」「額を選ぶ」「チップなし」といった選択肢の中から選択する場合もあります。
そうでない場合は、サービスの良し悪しにもよりますが、会計の15~25%を目安にチップを渡してください。
ニューヨークの多くのレストランでは、チップは現金でしか受け取らないか、または現金での支払いが好ましいとされています。
クレジットカードが使える店でも、現金でのチップを好む場合があるので、念のため、常に数枚の紙幣を所持しておくとよいでしょう。
一方、豪華なディナーに出かけるときは、ディナーサービスには20〜30%、バレーパーキングサービス(駐車を係員にお任せできるサービス)には数ドルのチップを想定しておくとよいでしょう。
高級レストランでのコートチェックやトイレの係員には、それぞれ1品目、1回につき1ドルを目安にするとよいでしょう。
バー
バーでお酒を頼んだ場合には、1杯につき1~2ドル、カードで支払う場合は請求額の15~25%を目安にチップを渡します。
タクシー
タクシードライバーには、短い距離であれば、合計金額を切り上げ、長い距離の場合は料金の10~20%のチップを渡しましょう。
タクシーではなく、リムジンや配車サービスの場合は、サービスがより豪華になるため、最低でも15%を支払う必要があります。
UberやLyftなど配車サービスの場合は、チップは任意です。
スパとサロン
多くのスパやサロンでは、例えクレジットカードが使えたとしても、現金でチップを渡すことを期待されているので、現金を用意しておきましょう。
美容師はトリートメントに対して15~25%のチップを要求されますが、1時間以上かかるトリートメントはより多くのチップを渡すのが望ましいでしょう。
洗髪してくれたアシスタントにも、場合によっては2~5ドルのチップを渡しましょう。
ネイリスト、マッサージ師、エステティシャンも同様に、15~20%のチップを期待しています。
ツアー
他のサービスと同様、ツアーガイドにもチップを渡しましょう。
一般的には15~20%が目安ですが、ツアーグループの人数やツアーの長さに応じてチップを渡すとよいでしょう。
また、ツアーガイドが個人的に多くの注意を払ったり、追加のアドバイスや手助けをしてくれた場合は、チップを多めに渡す必要があります。
まとめ
チップをいくら渡すべきなのかは、そのお店の高級度やサービスの質も考慮する必要があります。
ですが、ニューヨークを訪れる際に、チップについて覚えておくべきなにより大切なことは、サービス業に従事する人には必ずチップを渡すべきだということです。
アメリカでは、チップは”気持ち”ではなく、”収入”です。必ずチップを渡しましょう。