X(Twitter)の買収でも有名なイーロン・マスク氏が率いる米国の電気自動車会社・Tesla(テスラ)の主なラインナップには、以下の4種類があります。
- Model S
- Model 3
- Model X
- Model Y
それぞれの名前を並べると「S3XY」…すなわち「Sexy」になります。
北米でも日本でも、Teslaのイベントなどでは、左からS、3、X、Y の順で車を並べるのがお約束となっているそうです。
確かにTeslaのウェブサイトでも「SEXY順」になっていますね。
(画像:Tesla ジャパン)
モデル名が”Sexy”なのはマスクの思いつき!?
モデル名が4種類合わせて”Sexy”になるのは、CEOであるイーロン・マスク氏の思い付きです。
マスク氏は2014年にCNNのインタビューでこう答えています。
友人からパーティーの席で「3代目の車の名前は何にするつもりだ」と聞かれたんだ。「SとXがあるんだから、Eにしたほうがいいんじゃないか」とね
※当時すでにセダンの「モデルS」とスポーツタイプ多目的車(クロスオーバーSUV)の「モデルX」が発売されていました。
なお、この時には次の車名を「Model Y」とし、4種類で「SEXY」とする事を考えていた様子。
Model Eではなく、Model 3となった理由
ちなみに、EがModel Eではなく、Model 3なのは理由があります。
当初、Teslaは安価な新型車に「Model E」と名付けるつもりでした。
しかし、その計画を知った米自動車大手のFord Motor(フォード・モーター)が「Model EはT型フォード(Model T)に似すぎている」として、Model Eを利用しないよう訴えました。
そして、TeslaとFordが話し合った結果、マスク氏は仕方なくEを逆向きにして新型車に「Model 3」と名付けたということです。
Fordの広報担当者によると、FordとTeslaは2010年に契約を結んでおり、その中でTeslaはModel Eを登録・使用しないことに合意していたとの事です。Teslaが後にModel Eの商標登録を求めた際、FordはTeslaに対し、以前の合意に従うよう主張し、この問題は友好的に解決されたといいます。
全ての車両を併せると”SEXY CARS”に!
Teslaの製品には、電動ピックアップトラックの「Cybertruck(サイバートラック)」などもあります。
こうした”SEXY”以外の車両は、頭文字等を並べると「CARS(車を意味する”Car”の複数形)」になります。
全て組み合わせると「Sexy Cars」です。
余談:モデル名が数字なのはややこしい?
マスク氏がTeslaの新型車をModel 3と名付けた事で、消費者の間では混乱が起こりました。
モデル名に数字を採用したことで、(iPhone 6がiPhone 7になるように)Model 3をTesla Model Sの次世代高級車と勘違いする人が大勢いたのです。
マスク氏は「われわれはモデル3に関してなかなかうまいネーミングだと満足していたが、市場の混乱を招くなど、実際には裏目に出てしまった」と述べています。
しかし、特に修正する事もなく、2020年には「SEXY」を完成させる4種類目の車「Model Y」を発売しています(日本では2022年6月10日に受注開始、同年9月8日に納車開始)。