チップの文化や習慣は国によって違うもの。
日本にはチップ文化がないので、戸惑う方も少なくないと思います。
そこで、海外へいくとき役立つチップに関する情報を紹介します。
世界のチップ事情
チップとはサービスを受けた際に客が店員に渡すお金です。日本語で言うと「心づけ」です。
日本国語大辞典では以下のように解説されています。
サービスや芸に対して慰労・賞賛などの気持で与える、規定の料金以外の少額の金銭。こころづけ。祝儀。花。
しかし、これは少し誤解を招く解説です。
というのも、国によってはチップが最初から「サービス料」として料金に含まれていたり、チップを渡すことがマナーとして定着している場合もあるためです。
特にアメリカでは、チップを支払うことは(事実上)義務です。従業員の給料もチップを貰う事を前提とした金額になっているので、チップを支払わないのは基本的にNGです。
逆にヨーロッパやアジアでは、アメリカほどチップが定着していない国もあります。
チップと一言でいっても、必要な場面や相場は国によって変わるという事です。
ですので、実際に海外に行く際は、渡航先のチップ事情をあらかじめ調べておきましょう。
チップを支払う必要がある国とない国
サービスを受ける際にチップの支払いが必要な国・必要ない国を紹介します。
なお、ここで紹介しているのは、日本人にも馴染み深い国だけです。全ての国を網羅しているわけではないのでご了承ください。
チップが必要な国
- アメリカ
- インド
チップ文化が根付いていることで有名なのはアメリカです。
アメリカでは、サービス業に従事する方の賃金は、チップを貰う事を前提とした金額になっているので、チップの支払いは代金の支払いと同じです。払わないという選択肢はありません。
飲食店ではクレジットカード払いでも、チップの代金を記入する欄があったりします。
ただし、レストランなどでは料金にサービス料が含まれていることもあります。料金にサービス料が含まれている場合は、チップは不要です。
チップが一部で必要な国
アジア
- カンボジア
- タイ
- ベトナム
中東
- トルコ
- ドバイ
これらの国は、「チップが必須ではないが、一部サービスや感謝の気持ちとして渡す国」です。
例えば、ヨーロッパでは、アメリカほどチップが義務化している訳ではありませんが、ホテルスタッフに荷物を運んでもらった際にお礼としてチップを渡したり、食事をした際に端数を切り上げ、お釣りを渡すような形でチップを支払う場合があります。
日本の様にまったくチップ文化が全く無い訳ではないので、チップを支払う用意があると良いでしょう。
チップが必要ない国
サービスを利用しても、チップを渡す必要がない国(チップ文化が無い国)の中で、日本の方にもよく知られている国がこちらです。
- 中国
- 韓国
- 台湾
- シンガポール
- オーストラリア
- ニュージーランド
- スペイン
中国や韓国、台湾などアジアの一部やオーストラリアやニュージーランドなどはチップの習慣がありません。
しかし、チップが必要になる可能性もゼロではありません。
観光地など一部ではチップ文化があったり、チップを期待される場合もあります。日本のように全くチップの習慣や文化が無いという国はなかなかありません(もっとも、日本でも料亭等では心づけを渡す事があるようですが)。
例えば、スペインでは基本的にチップを支払う必要はありませんが、高級レストランでは支払う事があります。
国・エリア別
国やエリア別に、チップの支払い方や相場などについて解説しています。