米国のビッグデータ分析企業であるPalantirは様々なエンタープライズ・プラットフォームを提供しています。
この記事では、その内の1つである「Foundry(ファウンドリー)」について解説します。
公式サイト:Foundry | Palantir
Palantir Foundryとは?
Palantir Foundry(パランティア ファウンドリー)は、組織が保有するビッグデータを活用し、生産の最適化やサプライチェーンの管理など、様々なタスクを支援するソフトウェアプラットフォームです。
部門ごとに分断されがちな社内外のデータを統合し、効率的な分析と経営判断を支援します。
Foundryの利用者
Palantir Foundryは、多くの大企業や政府、自治体が導入しています。以下はその一例です。
- クレディ・スイス銀行
- エアバス
- フィアット・クライスラー
- サノフィ
- フェラーリのF1チーム
クレディ・スイス銀行ではマネーロンダリング検知のコストを1/20に削減し、検知率を2倍に引き上げました。
エアバスではFoundryを使って飛行機の運行データを統合する管理プラットフォームを構築し、航空機の遅延が1割減少したほか、燃費を約1300万ドル(約14億円)削減しました。
日本では富士通が同社の社会課題解決に向けたグローバルソリューションである「Fujitsu Uvance」にPalantir FoundryをPalantir AIPと組み合わせて提供しています。
Foundryと公共
Palantir Foundryは民間企業だけでなく、政府機関や自治体にも導入実績があります。
アメリカでは、疾病対策予防センター(CDC)、保健福祉省(HHS)、食品医薬品局(FDA)、国立衛生研究所(NIH)、退役軍人省(VA)をはじめとする数多くの保健・公衆衛生機関がFoundryを導入しています。
イギリスでは、新型コロナウイルスのパンデミックが起こった際に、政府がFoundryを使って医療キャパシティや患者の病院での滞在時間の把握を行っていると発表しています。
日本でも神奈川県が新型コロナウイルス感染症対策に必要な各種データの統合や分析の為にFoundryを導入し、政策決定に活かしています。
コロナ禍は次々と新局面を迎え、各種データが複数のシステムで個別に管理されていることが障害となって分析・解析のスピードが追い付かないことを痛感。個別システムのデータ統合の方法を試行錯誤する中でたどり着いたのが、PalantirのFoundryであった。
神奈川県の取り組みはPalantirが日本のSOMPOホールディングスと共同で設立したPalantir Japanが支援しています。
ちなみに、神奈川県は国内で初めてFoundryを導入した自治体です。
2024年には石川県が、能登半島地震の被災者支援の為にPalantir Foundryを活用しています。
石川県はFoundryを活用し、合計15個の断片化したデータソースを統合して被災者に関する最新情報を提供する「被災者360」を構築しました。
「被災者360」により、能登半島地震の被災者に関する情報を一か所に集約し、避難者の発見と支援を効率的に行う事が可能になりました。
The Noto Peninsula earthquake in January 2024 scattered over 62,000 evacuees across prefectures. Palantir engineers built “Victim 360”, unifying 15 fragmented data sources representing 120,000 citizens in the region, enabling evacuees to be found and supported. When flooding… pic.twitter.com/2TanYB43ly
— Palantir (@PalantirTech) 2025年10月21日
まとめ
Palantir Foundryは、企業や政府が抱える膨大なデータを一つにまとめ、的確な意思決定につなげるためのビッグデータ分析プラットフォームです。
クレディ・スイス銀行やエアバスといった大企業のコスト削減・業務効率化から、神奈川県のコロナ対策、石川県の被災者支援まで、その活用範囲は民間企業から行政まで幅広く及んでいます。
Foundryを始めとするPalantirの代表的な4つのプラットフォームについては、以下の記事でまとめて紹介しています。