ピーター・ティール(Peter Thiel)

ピーター・ティール氏(Peter Thiel)はIT系起業家、投資家、慈善家です。

主な実績にPayPalやPalantirの起業、FacebookやDropboxへの投資があります。

また、近年は政治活動家としても活動しており、ドナルド・トランプ氏等に政治献金等の後援をしています

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名前 ピーター・ティール
(英:Peter Thiel)
誕生 1967年
ジェンダー 男性
性的指向 同性愛(ゲイ)
職業
  • 起業家
  • 投資家
  • 慈善家
  • 政治活動家

他複数

実績
  • PayPalの共同創業
  • Facebook初の外部投資
  • Palantirの共同創業

他複数

家族
  • 子供1人
拠点、居住地 アメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルス
推定資産 105億ドル
政治思想 リバタリアン
国籍

スタートアップ創業者必読の書「Zero to One: Notes on Start Ups, or How to Build the Future(邦題:ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか)」の著者でもあります。

超富裕層の御多分に漏れず、長生きを望んでいるとアトランティック紙は報じています

他人は発射できない「スマートガン」の技術に投資を進めています

同氏が創業したファウンダーズ・ファンドのサイトには以下の様なプロフィールが掲載されています。

起業家、投資家。PayPalを共同設立し、CEOとして同社を率い、株式公開を果たした。また、取締役を務めるFacebookに初めて外部投資を行い、会長を務めるPalantir Technologiesを共同設立した。LinkedIn、Yelp、そして数十の新興企業に初期の資金を提供し、その多くは「PayPalマフィア」と呼ばれる元同僚が経営している。また、シリコンバレーのベンチャーキャピタルFounders Fundのパートナーであり、SpaceXやAirbnbなどの企業に出資している。若手起業家に資金を提供するティール・フェローシップを立ち上げ、技術進歩と長期的思考の促進に取り組むティール財団を率いている。

出典:Peter Thiel – Founders Fund

趣味嗜好

ニュージーランドが好きで、同国の事を「ユートピア」と呼んでおり、2011年3月にはニュージーランド国籍を取得した。1,000万ドルの土地をワナカ湖付近に購入している

SFとファンタジーが大好きで、特にJ・R・R・トールキンによる長編小説「指輪物語」(ロード・オブ・ザ・リング)の大ファンです。

起業したMithril Capital、Valar Ventures、Palantir Technologiesの名前は、同作品に登場する架空のアイテム名から採られています

交友関係

PalantirのCEOであるアレックス・カープ氏は学生時代からの友人。

OpenAIの創業者であるサム・アルトマン氏やLinkedInの創業者であるリード・ホフマン氏友人である

政治思想(イデオロギー)

政府の介入を嫌う右派リバタリアン(自由至上主義者)として有名です

米ニューヨーク・タイムズ紙は2022年2月、ティール氏を「右派の新たなキングメーカー(実力者)」と呼びました

また、2022年末には2024年の大統領選ではどの候補者にも寄付をしないことを決めたとのこと

政治献金

ティール氏の政治献金(寄付)の大半は、共和党に向けてのものです。

2022年の中間選挙では、16人の共和党候補に献金しました。米調査団体オープン・シークレッツによると、ティール氏の昨年来の献金額は3千万ドル(約43億円)を超え、共和党の個人献金者では3位となっています。

なかでも、ティール氏が最も資金をつぎ込んだ1人がブレイク・マスターズ氏で、1千万ドル以上を提供しています

一方、ここ数年は民主党への寄付も確認されています。2015年にはカリフォルニア州知事のギャビン・ニューサム氏の選挙運動に5万6400ドル、2016年にはカリフォルニア州の民主党議員ロー・カンナ氏に2700ドルを寄付しました。

投資

ティール氏は投資家としてLinkedInやYelpをはじめ、数十社の新興企業に初期投資を行いました。

投資先の多くは「PayPalマフィア」と呼ばれるPayPal時代の同僚が経営するものです。

近年は延命にも関心を寄せており、アンチエイジング科学者のオーブリー・デ・グレイ氏の研究に何百万ドルも投資しています

同氏の投資は個人または自身の投資会社を通じて行われています。

同氏の投資会社にはFounders Fund、Valar Ventures、Mithril Capital、Clarium Capital、Thiel Capitalがあります。

Facebook

ティール氏が行った投資の中でも、特に成功したのが2004年に行ったFacebook(現Meta)への投資です。

ティール氏は、創業直後のFacebookに、同社初の社外投資家として50万ドルを信用貸しの形で融資し、後にこれを同社の株式10.2%に換えました。

ティール氏はFacebookが2012年5月にIPOを行った際に、保有する株式の一部を売却しましたが、その時だけでも6億4000万ドル相当のリターンを得ています

慈善活動

ティール氏は、2011年から若手起業家に資金を提供する投資プログラム「Thiel Fellowship(ティール・フェローシップ)」を運営しています

代表的なものに、Ethereum(イーサリアム)を開発したヴィタリック・ブテリン氏への支援があります

執筆活動

ティール氏はビジネス書「ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか(原題:Zero to One: Notes on Startups, or How to Build the Future)」をブレイク・マスターズ氏と共著で出版しました。

この本はティール氏がスタンフォード大学で行った「起業論」の講義が元になっています

ピーター・ティールの経歴

1967年、ドイツのフランクフルトで生まれる。

1968年、1歳のとき家族とともに、アメリカのクリーブランド移住

詳細不明:ベイエリアの中流階級が住むフォスター・シティに移住。アメリカではモンテッソーリ教育の学校に通っていた

南アフリカ共和国のヨハネスブルグで1年間私立学校に通っていたが、ナミビアのスワコプムントでは公立の小学校に通っていた

1985年、スタンフォード大学に入学。

1987年、高校時代の友人であるノーマン・ブックと共に、保守派の月刊学生新聞「スタンフォード・レビュー(The Stanford Review)」を創刊。

1989年、スタンフォード大学を卒業。

1995年にはカリフォルニアの高等教育機関における多文化主義と「ポリティカル・コレクトネス」の影響に疑問を投げかけた「The Diversity Myth」を共著で出版する

1998年に若手の暗号学者マックス・レブチンと出会い、スタートアップ「コンフィニティ(後のPayPal)」を共同設立。同社への投資も行う。

1999年、コンフィニティのCEOに就任。

2002年、PayPalを辞任。

2003年5月6日Palantirを共同創業。

2004年、Facebook(現Meta)に投資

2007年12月、米ゴシップ系メディア・Gawkerにアウティング(無断でゲイだと暴露)される

2010年9月28日、サンフランシスコで開催されたカンファレンス「TechCrunch Disrupt」で行われたディスカッションにおいて、学校を中退する子供たちに最高10万ドルの助成金を提供する新しいイニシアチブ(現:Thiel Fellowship)を開始すると発表

2011年、起業を志す20歳未満の優秀な若者20人に、10万ドルずつを与えるプロジェクト「20 Under 20(現:Thiel Fellowship)」を開始。

2011年3月、ニュージーランドの国籍を取得する。

2012年、同氏がゲイであると書いたメディアGawkerを提訴

2012年、ベンチャーキャピタルである「ミスリル・キャピタル」を創業する

2014年に後世での蘇生を期待して死後に肉体を冷凍保存する計画(クライオニクス)を実施しているアルコーに登録する。これは「どちらかというとイデオロギー的な意思表示のようなもの」とのこと。

2015年、カリフォルニア州知事のギャビン・ニューサムの選挙運動に5万6400ドルを寄付した

2016年、カリフォルニア州の民主党議員ロー・カンナに2700ドルを寄付した

2016年の大統領選挙でトランプ陣営の最大の献金者の一人となり、スーパーPACと直接寄付で125万ドルを寄付した。

2016年7月21日、共和党大会に登壇しスピーチを行う。スピーチ内で自身がゲイであることを公式に認める

2016年11月11日、ドナルド・トランプ次期米大統領の政権移行チームに参加することが正式に発表された

2018年の初めに、保守的な意見に対する地域の不寛容さを理由に、シリコンバレー(サンフランシスコ)からロサンゼルスに移住。また、マイアミビーチに豪邸を購入した

2022年2月7日、Meta(旧Facebook)の取締役を退任すると発表。同年5月25日、正式に退任

2022年、マルタ共和国の国籍を申請する

2024年3月12日、自身が創業したPalantirの株を700万株以上(約1億7,500万ドル相当)売却した。ティール氏は同社の株式の約7%を所有している。

ピーター・ティールの名言

ピーター・ティール氏の名言を紹介します。

我々は空飛ぶ車を欲していたが、代わりに手に入れたのは140文字だ。

(出典:Yale School of Management

2011年。140文字とはTwitter(現X)の事です。ティール氏は世の中の発展がインターネット偏重で、現実の世界が発展していない事を残念に思っています

賛成する人がほとんどいない、大切な真実はなんだろう?

出典:ほぼ日刊イトイ新聞

ピーター・ティール氏は採用面接で必ずこの質問をするそうです。

人生の大部分を左右する競争に巻き込まれる前に、掲げられている目標が本当に欲しいのかどうか自問しなさい

出典:Business Insider

ティール氏は競争を強く否定しています

この世の中では、天才よりも勇気のある人のほうが不足しているのです。

出典:BRIDGE

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参考