健康保険は加入手続きをしなくても強制加入させられる

日本の国民は会社員は「社会保険」、無職の方や個人事業主等は「国民健康保険(国保)」に加入します。しかし、これらの負担が大きいと感じている方も少なくないと思います。

「国民健康保険」や「社会保険」は加入しないことはできるのでしょうか?

健康保険は強制加入

結論から言うと、「国民健康保険」は強制加入です。

会社員の方などで法人の健康保険組合が運営する「社会保険」に加入していれば、国民健康保険に加入しなくても構いませんが、どちらにせよ健康保険に入る必要があることには変わりません。

健康保険は労働形態や市町村によって額が違いますが、多いところだと年間90万円近く払わなくてはいけないこともあります。

となると、病院に行かない方はもちろん、病気になって病院に行った方も医療費が少ない方は払わない方が得ということになります。

「病気なんてかかっても風邪程度なのに、何十万円もお金を支払わなきゃいけないなんて負担が大きい!」という方も多いと思います。

しかし、日本は「国民皆保険制度*」が敷かれており、無保険者という存在は認められておりません。

*国民皆保険制度とは

すべての国民をなんらかの医療保険に加入させる制度。医療保険の加入者が保険料を出し合い,病気やけがの場合に安心して医療が受けられるようにする相互扶助の精神に基づく。

出典:ブリタニカ国際大百科事典

手続きをしなくても自動的に加入させられる

健康保険は手続きをしなくても自動的に加入させられます。

会社に入社すれば、一般的にその会社の健康保険に加入する事になります。アルバイトや無職、個人事業主等になった場合、自分で保険に加入する必要が出てきます(扶養家族等はまた別です)。

この場合、自分で保険に加入する手続きをしなくても、その人は自動的に国民健康保険(国が運営する健康保険)に加入させられます。

元々別の保険に加入していた方は以前の保険を脱退した日までさかのぼって国民健康保険に加入させられます。

つまり、日本人は保険に加入していない期間がないように制度が設計されています。

また、保険料もさかのぼって請求されるので、手続きをしなければ保険に加入するまで保険料を払わなくて済むということはありません。

どんな状況でも、国民健康保険の加入義務が発生した場合、自動的に加入させられるので、保険料の納付の義務も同時に発生します。

ですので、保険料を払いたくないから国保に加入しないということは出来ません。

また、保険料を滞納した場合、他の税金などと同様、最悪差し押さえなどの処分を受けることになるので、加入しない(正確には加入したことを無視し続ける)ことにメリットはありません。

海外移住すれば国保に入らなくても良い

唯一、健康保険の加入義務がなくなる方法があります。

それが海外移住です。

移住に限らず、転勤や留学など何らかの理由で海外で暮らすことになった場合、日本の住民票を抜くことができます(正確には海外転出届を出すことができる)。

日本国籍であっても、住民票を抜いている場合、国民健康保険へ加入することができません。そのため保険料も払う必要はありません。

健康保険を払わないためだけに海外移住する方はまずいないでしょうが、何らかの理由で海外に住むという方は覚えておきましょう。

なお、住民票を抜くことはメリット、デメリットがあるので安易に考えず、海外移住が決まったらその時の状況からどうするのがベストか調べてみると良いでしょう。

まとめ

現状、国民皆保険制度から逃れることは出来ません。

若者が老人を支える制度としては年金が有名ですが、実は健康保険も内訳をみると明らかに若者が老人を支える制度と言えるものになっています。

そのため、健康保険は単に負担が大きいだけでなく、世代間格差(世代間不公平)として不満に思っている方も少なくないと思います。

ですが、保険料は払うしかありません。

どうしても払えない方

国民健康保険がどうしても払えないという方には所得に応じて減額免除が定められています。

市町村ごとに違う点もあるので、何らかの理由でどうしても国民健康保険が払えないという方は市役所等に相談してみましょう。

なお、会社の社会保険は一般的に給料から天引きなので払えないという事態は起こり得ないと思います。