Google AdSense(グーグル・アドセンス)は無料ブログ(他人が保有するドメイン)ではアカウントを開設できません。
AdSenseの審査と利用の条件
AdSenseアカウントを開設するためには、AdSenseを利用する予定のURLを申請し、審査を受けなくてはなりません。
申請するURLは、自身が所有するドメイン(URL、example.comの部分)である必要があります。
AdSense にお申し込みの際は、お客様のサイトの URL を入力していただく必要があります。適切に AdSense アカウントを開設するには、次の条件を満たす URL を入力してください。
- お客様が所有するサイトのものである
- パス(example.com/path)やサブドメイン(subdomain.example.com)を使用していない
- パラメータを含んでいない(例: example.com/?q=target)
たとえば、example.com のオーナーの場合は、AdSense の申し込みページで「サイトの URL」欄に example.com と入力します。
いわゆる「独自ドメイン」というものです(自分で所有しているドメインのこと)。
無料ブログは、そのサービスが提供するドメインをサブディレクトリ(example.com/path)やサブドメイン(subdomain.example.com)の形で借りている状態です。
ドメイン(example.com)の部分を自身で所有しているわけではないので、Google AdSenseを利用することはできません。
Googleで約5年間、AdSenseの営業担当として働いていた石田健介氏もこう述べています。
AdSenseで収益をあげるためには、まずAdSenseアカウントの申請をする必要があります。その際、AdSenseを利用する予定のサイトURLも届け出なければならないのですが、無料のブログサービスは利用できません。
以前はLivedoorブログやFC2ブログなど、無料のブログサービスのURLを用いてAdSenseアカウントの申請をすることも可能でした。しかし、2018年1月現在では、こういった無料のブログサービスのURLではAdSenseアカウントの新規申請ができなくなっています。
この背景としてあるのはGoogleによるスパム対策です。
無料のブログサービスは誰でもタダで、複数開設することが可能です。ただ中にはこの仕組みを悪用する人もいて、一人でたくさんのAdSenseアカウントを申請するケースが起きていました。
そしてこういったサイトは共通してサイトの質が悪く、結果としてAdSenseアカウントが次々に凍結されるケースが発生しました。同様の事態が多発するのを未然に防ぐため、Googleではひとつのドメイン配下に開設できるAdSenseアカウントの数に条件を設けてしまったのです。
ここに加えて、少し前より無料のブログサービスのURLが使えなくなったという変更点は、Googleがスパム対策に対して新たな一手を打ったということです。
出典:元Google AdSense担当が教える 本当に稼げるGoogle AdSense 収益・集客が1.5倍Upするプロの技60(35ページ)
かつては無料ブログでもAdSenseに申請できた
以前はFC2ブログやライブドアブログなど、無料ブログでAdSenseのアカウントを開設することが可能でした。筆者もGoogle AdSenseの申し込みにFC2ブログを利用したことがあります。
しかし、無料ブログは誰でも容易に量産できるため、1人でたくさんのAdSenseアカウントを申請するなどの問題が起こりました(AdSenseは1人につき1アカウントまでです)。
そうした不正行為(スパム)への対策としてGoogleはAdSenseの審査基準を厳しくしました。その結果、無料ブログではAdSenseの利用が出来なくなりました。
Google AdSense 公式ヘルプコミュニティ エキスパートの竹中文人氏も、自身のウェブサイトでこう述べています。
昔は Google アドセンスに新規に申し込みをする場合、申請する Web サイト/ブログの URL は基本的にどのようなものでも大丈夫でした。つまり無料ブログサービスを利用した際に使えるサブドメイン形式やディレクトリ形式の URL でも申請ができていました。
しかし 2016 年 3 月中旬頃から新規にアドセンスに申し込みをする際の URL は基本的に独自ドメインでなければならなくなったのです。それまで海外の多くの国では独自ドメインである必要がありましたが、日本でも独自ドメインで申請することが基本となりました。
ただし、無料ブログの中でも、Googleが所有(運営)している「Blogger」であればAdSenseの申し込みが可能です。
詳しくは以下のページをご覧ください。
参考:ブログに広告を表示する – Google AdSense ヘルプ
現在でも無料ブログで審査に通る?
ネットで調べてみると、無料ブログのURLによる申請がNGになってからも「無料ブログでAdSenseの審査に通過した!」という方がいるようです。
しかし、Googleが公式のAdSense ヘルプで「自身が所有するサイトのURL」で申請するように述べているので、独自ドメインで申請する方が良いでしょう。
もっとも、Google AdSenseの審査に落ちても(恐らく)何かペナルティがあるわけではないので、どうしても無料ブログで審査に挑戦したいという方がいたら挑戦してみても良いでしょう(筆者としてはオススメしません)。
まとめ:AdSenseを始めるなら独自ドメインで!
Google AdSenseを始めたい方は独自ドメインを取得しましょう。
無料で気軽に始められないのは残念ですが、本格的にGoogle AdSenseやアフィリエイトに取り組んでいる方は、独自ドメインを利用しています。
無料ブログで提供されるURL(ドメイン)は、規約違反でブログが削除されたり、サービスが終了して使えなくなってしまうリスクがあるからです。
その点、独自ドメインであれば、そうしたリスクを回避することができます。
文字列(アルファベットの部分)も自分で決められる上に、SEOでもさまざまな対策を施すことができるので、無料ブログを利用するよりもメリットが多いです。
独自ドメインを利用するにはお金がかかりますが、(種類にもよりますが)年間1,000~3,000円くらいで利用できるので大きな負担にはなりません。
筆者もウェブサイトを作成する際は独自ドメインを利用しています。
余談:お名前.comはオススメしない
余談ですが、ドメイン取得サービスで大手の「お名前.com」は悪質&不誠実なのでおすすめしません。
お名前.com 使いづれえ。もうとっくに登録してるのに、ドメインが安いだのと宣伝メールが1日何通もくる。かといってインターフェイスが使いやすいわけでもないどころか、冷静に値段を比較してみると、むしろ高いくらい。ちゃんと調べてから登録すればよかった…
— 今年の桜には誰を呼ぼうか (@Gane_DD) January 1, 2021
お名前.comから数日前に契約したドメインについての完了通知のLINEが来たから「詳細を確認する」→「本人確認」→「次へ」って進んでいったんだけど、よく見るとオプション契約の手続きになっていて意図せず契約が完了した(請求も完了した)
めちゃくちゃ悪質だから消費者庁に連絡した。キレています pic.twitter.com/zlIJyXAm3c
— なかじ 1/22 #なかじ箱根駅伝 (@nkjzm) February 14, 2022
筆者は「Xserverドメイン」を利用しています。